I look into your eyes and I know you won't kill me
But I look into your eyes and I wonder sometimes
君の瞳をのぞき込む 君は僕を殺しはしない
でも、君の瞳をのぞき込んでいると、
時々不安になるんだ・・・
" Black Tie White Noise " -David Bowie
ミネアポリスから全米各地に広がったアメリカの暴動。
アメリカの大きな暴動というと1992年のロサンゼルス暴動
だが、今回はそれ以上のカオスが広がっている感じだ。
当時のテレビ中継は、暴動の中での取材は危険なため、
ヘリコプターとか、遠目からの中継だったのを
子供ながらに見ていた記憶がある。
しかし、SNSが広まった現在では、「中」の人の
生の状況が、全世界に共有される。
はたしてどのように収束されるのか・・・。
国が混乱している時ほどコミュニストは毒牙を隠して
忍び寄って来るから気をつけないといけない。
日本はいまだに戦前のコミンテルンの影響をぬぐえないで
いるわけだし。
日本だけは平和だなどと
いっている時代ではないのだ。
尖閣沖で日本の漁船を狙い始めた中国海警局
↓
https://www.newsweekjapan.jp/kotani/2020/05/post.php
さて
今回の暴動をみていて、僕は全然違う思い、
デビッド・ボウイを思い出している。
彼の作品の中で、珍しく政治的な曲がある。
ロサンゼルス暴動をきっかけに作られた
" Black Tie White Noise "
当時、CDの歌詞カードには邦訳しかなくて
残念だと感じた記憶がある。
なんで、ボウイが詩を載せなかったのか。
今思うと、この曲は、政治的であると
同時に個人的な曲だったのでは
ないだろうか。
あらためて英語の原文を読むと、
単純に
「白人と黒人、仲良くやろうね」
でも
「ぶっ殺してやるからな」
でもなく、ボウイ的な洗練された視点で
やさしくも鋭く描かれている。
We reach out over race and hold each other's hands
Then die in the flames singing "We Shall Overcome"
What's going on?
There'll be some blood no doubt about it
But we'll come thru, don't doubt it
I look into your eyes and I know you won't kill me
I look into your eyes and I know you won't kill me
You won't kill me
You won't kill me, no
But I look into your eyes and I wonder sometimes
僕らは人種を越えて手をつなぎ合い
"We Shall Overcome"
を歌いながら炎の中で死ぬ
何が起こっているんだ
血が流れるのは間違いない
しかし、僕らはそれを乗り越えられる
君の瞳をのぞき込む 君は僕を殺しはしない
君の瞳をのぞき込む 君は僕を殺しはしない
でも、君の瞳をのぞき込んでいると、
時々不安になるんだ・・・
当時ボウイはスーパーモデルのイマンと再婚の
ホヤホヤであった。結局イマンはボウイに最後まで
添い遂げることになるのだが、イマンはアフリカ人だ。
男女関係なく、多くの人と関係を持ってきたボウイが、
このイマンとだけは最後までおしどり夫婦で
あったのが信じられないが、ボウイならではの黒人への
敬愛がイマンとの関係を長続きさせていたのではないか。
最後までソウルミュージックを自分のものにできなかった
ボウイが、アフリカ人のイマンに抱き続けた愛というのは
単なるロマンスだけではなかったのではないか。
黒人文化への畏敬とともに、恐怖や疑念という感情を
ボウイ特有の「洗練さ」で表現したのがこの
" Black Tie White Noise "
である。
ボウイが生きていたら、今回の暴動や、コロナパンデミックを
どう表現していたのだろうか。
ちなみにこの曲と同名のアルバムは、もっともボウイ作品の
なかで、「やさしい」ボウイを垣間見れる名作である。
宇宙人ジギー・スターダストではなく、
人間デビッド・ボウイのアルバムといってもいいくらい
聞きやすいアルバムなので、ボウイ知らん人は一度ぜひ。
愛と包容とユーモアの眼差し
かつ