『何度でもオールライトと歌え』後藤正文著[28-24] | カツランナー もうひと花PROJECT

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38歳2児の父、京都府宇治市の市民ランナーです!
仕事や家庭と調和しながら、愛するランニングで花咲かせたい!そんな日々を綴っています。

ためこみ読書ログ、その4にしてひとまずラスト!



ASIAN KUNG-FU GENERATION (通称アジカン)というバンドが、確か僕の高校生か大学生の頃にデビューして、その頃からよく聴いていて、実は今ほぞぼそとしているお遊びど素人バンドでもコピーさせてもらったこともあります。



そんなアジカンのボーカル、後藤正文さんがまさか、社員10人以下でジャンルを問わず「一冊入魂」をテーマに掲げるミシマ社さんから本を出されるなんて、本当に驚きでした!



ということで迷わず購入!



内容についてはまったくもって道だったので、読んでみてその質の高さに本当に驚きました!



何度でもオールライトと歌え/後藤正文
¥1,620
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序盤、なんてことない日常を綴ったところから始まります。


これがまた、さすがほぼすべての曲で作詞も手がける天才ミュージシャンで、観察のポイントも表現の仕方もとても面白い!



面白い!と思っていたら、東日本大震災の話になり、また日常の話に戻ったかと思ったら原発の話になり、今度は何気ない毎日の中であるお年寄りの悲しげな姿を綴っていると思ったらそのまま社会福祉の話になり・・・



と、非常に日常的で、非常に政治的な本です。



本の中にもあったのですが、「政治的」なものを日本人は反射的に避けがちです。


そして僕も類に漏れずあからさまに「政治的」なものから目を反らしてしまいます。



だけど、デモに参加するとか、選挙に行くということだけが政治なのではなくて、たとえば買い物をするにしても「質はどうでもいいからとにかく安いものを求めている」という社会の動きを創るという意味では十分に「政治的」だと後藤さんは語ります。



つまり、政治と日常には溝がなくてゆったりと繋がっているのだと。



そんなことを考えて、悩んで苦しんだうえで何とか希望を見出した上で作られた楽曲なのですね!



だから、音楽活動という(仕事としては)不安定なことをずっと続けられるんですね。