研究さんの食べ方を見て
キスさえ無理だと思ったけれど
ちゃんと彼と向き合おうと
再び気持ちを立て直した
なんと言っても
未来のノーベル賞受賞者かもしれない
正面に座ったスポーツウェアの彼が
ノーベル賞を授与されている姿を
想像してみた
うーん
全然しっくり来ない
この人は何者なんだ？
彼の目をジッと凝視した
この目は本物か？
力強い眼差しは無い
目の奥は曇っている
表情は胡散臭い
ニセモノっぽいな
(´°ω°)ﾁｰﾝ
とりあえず、プロフィールで疑問に思ったこと
学歴は「大卒」だけれど
「大学で研究」しているというのは
どういうことか、質問してみた
すると、実は
「大学で研究」ではなく
「企業で研究」とのこと
なんで、そんなしょーもない嘘つくかな
訳分からん
そして、彼は
「大学院に進みたいんです。
でも、奧さんになる人が許してくれるかな｣
と言って、上目遣いに私を見た
その上目遣いが
恐ろしいほど気持ち悪くて
ゾッとした
でも、もし大学院に進むのであれば
収入は途絶えて、かなりの資金が必要だけど
結婚生活はどうするのかな？
潤沢な貯金があれば問題ないけれど
最悪の場合、彼に経済的援助を求められる
これまで何年か付き合って
信頼関係ができた男性ならまだしも
昨日今日、会ったばかりの人･･･
まあ、何はともあれ
無し！ 決定！！！
研究さんは婚活より先に
いますぐ会社を辞めて
大学院に進学した方がいいと思う
そして、自分の力だけで進学しよう
奥さんになる人の顔色を
気にしている場合ではない
色々な「無し」が重なり
もはや彼に1ミリの未練も無かった
ランチの後
お茶に誘われそうになったけれど
用があると言ってサヨナラした
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