本年度の「国画会」の「国展」が、国立新美術館で開かれている。
絵画・彫刻・工芸・写真の部門に分かれていて、1階から3階の会場の広さである。
コロナの影響もあり、絵画は、白の色が多い。しかし、画風は、おしなべて具象でもなく、抽象でもなく、人間が描かれていずに、作者が迷いの世界にあるように思われた。
写真は、自然を中心に対象として、活動している。人間を対象とするものは、一角の場所に掲出されていた。
その中で、工芸の織物と染色が、日本的な繊細さによる精度の高いもので、本領が発揮されている作品が多く見られた。
推薦の作品は、神尾和由さんのもの。
具象と抽象の狭間で、イタリア体験の原像の色彩を出している。