こちらに背を向け、悠然と歩いていたリオレウス希少種が、ふいに振り向いた。
「っ…!?」
ギャアアア~!
目の前にいた龍王と瑞希に気付いたリオレウス希少種が、威嚇の咆哮をあげる。
龍王は思わず耳を塞いだが、瑞希は咆哮をものともせず、リオレウス希少種に向かって閃光玉を投げた。
(耳栓…!?)
相手の懐に入り込んで戦うことが多い双剣では、咆哮されて硬直してしまうと、それが命取りになりかねない。
(なるほど… 咆哮すらも攻撃チャンスに変えるか…)
目の前で炸裂した閃光にたまらずのけぞったリオレウス希少種の足元で、瑞希は即鬼人化して乱舞し始めた。
が、足の間ではなく、足の横から乱舞している。
(……?)
龍王は不思議に思ったが、間もなく理由が判明した。
立て続けに足に乱舞されて怒ったリオレウス希少種が、バックジャンプをしながらブレスを吐いたのだ。
普通に考えれば、足の間に入って乱舞する方が両方の足に攻撃できるから、ダメージも稼ぎやすいと思うだろう。
だが、リオレウス希少種はバックジャンプをしながらブレスを吐いた為、足の間で攻撃していたら、間違いなくブレスの直撃を喰らい、深手を負っていたに違いない。
ところが瑞希は真横から乱舞していた為、ギリギリブレスには当たらない位置にいた。
(つまり、それを見越して真横から乱舞していたわけか…)
そして、リオレウス希少種が咆哮した瞬間、瑞希の左腕が赤く光った。
(挑戦者が発動している?)
「挑戦者」とは、モンスターが怒り状態になると、ハンターの攻撃力が上昇するスキルである。
瑞希はリオレウス希少種の足を執拗に狙い、倒れ込むと翼に乱舞を当てていた。
だんだんと銀色の体のあちらこちらに傷が増えていく。
が、ここで予想外のことが起こった。
倒れ込んだリオレウス希少種が、起き上がりしなにバックジャンプブレスを吐いたのだ。
「瑞希っ…!?」
さすがにそれは予測していなかった瑞希は、火だるまになって吹っ飛ばされた。
みるみるうちに体力ゲージが3分の1まで減っていく。
龍王は、慌てて「生命の粉塵」をポーチから出そうとした。
が、次の瞬間、信じられないことが起こった。
体力ゲージが3分の1まで減った瑞希の攻撃力と防御力が、大幅に上昇したのだ。
(まさか、火事場っ…!?)
龍王は自分の目が信じられずに、しばし呆然としていた。
「っ…!?」
ギャアアア~!
目の前にいた龍王と瑞希に気付いたリオレウス希少種が、威嚇の咆哮をあげる。
龍王は思わず耳を塞いだが、瑞希は咆哮をものともせず、リオレウス希少種に向かって閃光玉を投げた。
(耳栓…!?)
相手の懐に入り込んで戦うことが多い双剣では、咆哮されて硬直してしまうと、それが命取りになりかねない。
(なるほど… 咆哮すらも攻撃チャンスに変えるか…)
目の前で炸裂した閃光にたまらずのけぞったリオレウス希少種の足元で、瑞希は即鬼人化して乱舞し始めた。
が、足の間ではなく、足の横から乱舞している。
(……?)
龍王は不思議に思ったが、間もなく理由が判明した。
立て続けに足に乱舞されて怒ったリオレウス希少種が、バックジャンプをしながらブレスを吐いたのだ。
普通に考えれば、足の間に入って乱舞する方が両方の足に攻撃できるから、ダメージも稼ぎやすいと思うだろう。
だが、リオレウス希少種はバックジャンプをしながらブレスを吐いた為、足の間で攻撃していたら、間違いなくブレスの直撃を喰らい、深手を負っていたに違いない。
ところが瑞希は真横から乱舞していた為、ギリギリブレスには当たらない位置にいた。
(つまり、それを見越して真横から乱舞していたわけか…)
そして、リオレウス希少種が咆哮した瞬間、瑞希の左腕が赤く光った。
(挑戦者が発動している?)
「挑戦者」とは、モンスターが怒り状態になると、ハンターの攻撃力が上昇するスキルである。
瑞希はリオレウス希少種の足を執拗に狙い、倒れ込むと翼に乱舞を当てていた。
だんだんと銀色の体のあちらこちらに傷が増えていく。
が、ここで予想外のことが起こった。
倒れ込んだリオレウス希少種が、起き上がりしなにバックジャンプブレスを吐いたのだ。
「瑞希っ…!?」
さすがにそれは予測していなかった瑞希は、火だるまになって吹っ飛ばされた。
みるみるうちに体力ゲージが3分の1まで減っていく。
龍王は、慌てて「生命の粉塵」をポーチから出そうとした。
が、次の瞬間、信じられないことが起こった。
体力ゲージが3分の1まで減った瑞希の攻撃力と防御力が、大幅に上昇したのだ。
(まさか、火事場っ…!?)
龍王は自分の目が信じられずに、しばし呆然としていた。