道場の中央で、龍王と瑞希は向かい合った。
瑞希が背中の剣に手を伸ばし、静かに引き抜く。
両手に握られているのは、見た目にも鮮やかな橙色の刃をしている「爆岩双刃アルコバレノ」である。
「ほう? 爆破属性か… ならば我も…」
龍王が道場の片隅にある武器庫から引き抜いたのは、すらりとした銀色の刃の双剣だった。
飾り気のない、シンプルな刃を見た瑞希の顔色が変わる。
「超硬質ブレードっ!?」
「ほう? ひと目で見抜くとは、さすが四神だな。」
龍王はニヤリとすると、同じように両手に構えた。
ひたひたと、道場に静かな緊張感が溢れていく。
じっと対峙したまま、龍王も瑞希も、一歩も動かなかった。
若い兵士たちは緊張した顔で両者を見ている。
微動だにしない瑞希を見て、龍王は感心した。
(剣の切っ先に迷いがない? ふむ。 どうやら、相当な手練れに稽古をつけてもらっているようだな?)
龍王は、これは楽しめそうだ、と嬉しくなった。
静かに剣を構える龍王には一部の隙もない。
指南役であるユイナも剣を構えると一部の隙もなく、青龍である瑞希はどう攻めていこうかいつも迷っていた。
それが切っ先に現れてしまうらしく、最初の頃は対峙してすぐに、ユイナに剣を弾き飛ばされていた。
そう、龍王とユイナの構えは良く似ている。
(これなら勝てる!)
自分はいつも通りに立ち回ればいいだけだ。
迷いのなくなった瑞希は、静かに深く息を吸った。
次の瞬間…
「はあっ…!」
「っ…!?」
それまで微動だにしなかった瑞希が、一瞬で間合いを詰めて龍王の懐に入り込んだ。
低く腰を落とし、横にアルコバレノを払う。
「くっ…!?」
若い兵士たちには、瑞希の剣が龍王の剣を弾いたように見えたが、実際には龍王が咄嗟にブレードを交差させ、それをガードしたのだ。
そこから、二人の目にも止まらぬ速さの剣舞が続いた。
緑庵も、解説しようにも二人の動きが速すぎて、視点が追いつかない。
ガキィ~ン!
ところどころ刃の当たる音がするが、ハッとして見た時には二人はすでに離れている。
やがて…
「はあっ…!」
ドスっ…!
瑞希のアルコバレノが、龍王のブレードをとうとう、弾き飛ばした。
「「「おおっ!」」」
瑞希のアルコバレノの切っ先が、龍王の喉元にピタリと当てられていた。
瑞希が背中の剣に手を伸ばし、静かに引き抜く。
両手に握られているのは、見た目にも鮮やかな橙色の刃をしている「爆岩双刃アルコバレノ」である。
「ほう? 爆破属性か… ならば我も…」
龍王が道場の片隅にある武器庫から引き抜いたのは、すらりとした銀色の刃の双剣だった。
飾り気のない、シンプルな刃を見た瑞希の顔色が変わる。
「超硬質ブレードっ!?」
「ほう? ひと目で見抜くとは、さすが四神だな。」
龍王はニヤリとすると、同じように両手に構えた。
ひたひたと、道場に静かな緊張感が溢れていく。
じっと対峙したまま、龍王も瑞希も、一歩も動かなかった。
若い兵士たちは緊張した顔で両者を見ている。
微動だにしない瑞希を見て、龍王は感心した。
(剣の切っ先に迷いがない? ふむ。 どうやら、相当な手練れに稽古をつけてもらっているようだな?)
龍王は、これは楽しめそうだ、と嬉しくなった。
静かに剣を構える龍王には一部の隙もない。
指南役であるユイナも剣を構えると一部の隙もなく、青龍である瑞希はどう攻めていこうかいつも迷っていた。
それが切っ先に現れてしまうらしく、最初の頃は対峙してすぐに、ユイナに剣を弾き飛ばされていた。
そう、龍王とユイナの構えは良く似ている。
(これなら勝てる!)
自分はいつも通りに立ち回ればいいだけだ。
迷いのなくなった瑞希は、静かに深く息を吸った。
次の瞬間…
「はあっ…!」
「っ…!?」
それまで微動だにしなかった瑞希が、一瞬で間合いを詰めて龍王の懐に入り込んだ。
低く腰を落とし、横にアルコバレノを払う。
「くっ…!?」
若い兵士たちには、瑞希の剣が龍王の剣を弾いたように見えたが、実際には龍王が咄嗟にブレードを交差させ、それをガードしたのだ。
そこから、二人の目にも止まらぬ速さの剣舞が続いた。
緑庵も、解説しようにも二人の動きが速すぎて、視点が追いつかない。
ガキィ~ン!
ところどころ刃の当たる音がするが、ハッとして見た時には二人はすでに離れている。
やがて…
「はあっ…!」
ドスっ…!
瑞希のアルコバレノが、龍王のブレードをとうとう、弾き飛ばした。
「「「おおっ!」」」
瑞希のアルコバレノの切っ先が、龍王の喉元にピタリと当てられていた。