アジアカップ準決勝

日本3-0イラン

 

前半は一度だけGK権田がやらかした以外は隙きを見せず、イランも今大会ここまで無失点が頷ける鉄壁のディフェンスで日本にチャンスらしいチャンスを与えず、TV画面からピリピリとした緊張感が伝わってくるような、濃密な時間でした。

 

均衡が破れたのは、南野がPA付近で倒されたプレーでした。鉄壁のイランディフェンス陣が「シミュレーションだろ?」と審判にアピールして一瞬足が止まった事がきっかけでした。

 

当の南野はすぐに起き上がりボールを確保し、すぐさまセンターリングを上げました。一瞬足が止まった事で大迫へのマークが遅れたため、大迫は難なくヘッドで流し込むだけでした。

これは先制ゴール直後の私のツイ。今大会初めて追う展開になったイランは浮足立ったのか、攻守のバランスを崩して前がかりになった印象でした。ディフェンスにポツポツと穴が出来たのはそれを現しているのではないでしょうか。日本は面白いように鋭いカウンターを仕掛ることができました。

 

2点目のPK判定は気の毒な気もしましたが、1点目のミスはさすがに言い訳できないでしょう。ATで原口がトドメのゴール。

 

日本の完勝でした。

おそらくここ10年の公式戦ベストゲームだと思います。

 

森保監督が試合後に言った通り、厳しい試合だったかもしれません。前半の権田のミスが失点に結びついていたら、スコアが逆の可能性もありました。

 

お互いイージーミスが出て、失点に直結したかしなかったかの違いで勝敗が分かれたのです、鮮やかすぎるぐらいに。力の拮抗したチーム同士で土俵中央でがっぷり四つの状態が、ちょっとしたことで一気に流れが傾いた、そんな試合でした。

 

「大迫半端ないって」と攻撃陣に目が行きがちですが、CB冨安健洋のパフォーマンスは特筆すべきもので、イランの1トップのFWアズムンに全く仕事をさせず、なおかつ危険なエリアに素早く入って攻撃の芽を摘み取る危機察知能力は「本当に20歳?」と思えるほど。

 

イラン相手にもかかわらず、ディフェンスは安心して見ていられました。冨安はW杯だけでなく、東京五輪にも出場できる年齢。これからの冨安のキャリアは楽しみしかないですね。

 

あとは決勝を残すのみです。ここまで来たら勝って終わりたいですね。