臨床試験を進められて、その薬の説明を受けてます。
本当はこの薬、『もう、癌が進行しすぎて手術できない患者さん』に処方する薬なんだって。
でも、『手術できる患者さん』に投与してもいいんじゃないかっていう話が出てきて、それで、臨床試験してるらしい。
なので、本来なら投与されないような強い薬を使うみたい。
「他に副作用は・・・」
「予定していた薬とそんなに変わらないです。
脱毛と・・・吐き気と・・・あと手足のしびれですね。」
「手足のしびれ!確かに書いてあったんですが、具体的にどのくらいしびれるんですか?」
「そうですね。こう・・・字が書けないくらいの・・・・それが半年とか・・・1年とか・・・
抗がん剤の投与が終われば少しずつ戻ります。」
「はぁ・・・。」
と、この時は、(仕事で字は書かないしまぁいっかなー)と思ってたんですが、家に帰ってから、(字が書けないってことは、絵も描けないんじゃね!?)って気付いて愕然としております。
私の生きがい・・・・・
これで、説明は一通り聞きました。
あとは私の返事待ち。
さてどうするか。
つづく
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