年に何度か参加している森のリトリートで聞いた話だが、
ネイティブインディアンは問題や、課題がその部族内であると、
集まってサークル・円になり、火を囲んで話し合いをするのだそう。
その際にトーキング・スティックという棒を使い、
その棒を持っている人が話すことができて、
周りの人は耳を傾けるのだそう。
話しきったら次の人へ。
そうして、それぞれが思うこと、考えることを夜通し話し切るという。
そう、何か問題を解決するのではなく、思っていることを全員が話し切る。
お互いの思いを知って、それで終わる。
お互いの思いを知ることが始まりであり、そして終わりでもある。
それを思い出し、今日は試しに課題を感じる子供のことがあったので、
家族でそういう時間を持ってみた。
不思議と、自分の思いを話し切って、相手の思いを聞き切って、
やっぱり、それが始まりであり、終わりだった。
対話の力はすごい。問題はその人や、事柄にあるのではなく、
人と人との間、事柄と事柄の間、気持ちと気持ちの間にある。
だからこそ対話が大事。耳を傾けること。思いを伝えること。
ただそれだけで、問題である(と思っていた)間が埋まっていく。
キャリアカウンセリングは対話自体が仕事だが、
この仕事は人にしかできない。人がやるべき仕事だ。
対話。
家族との対話、職場での対話、クライアントとの対話、求職者との対話。
一つ一つ大切にしていきたい。