アルトサクソフォンとピアノのためのソナタ/ Mark Kilstofte

この曲を知ったのは大学生の頃でした。その時はサクソフォンのフラジオ(通常外音域)も現代奏法もほとんど知らず、音源を聴いてもどうやって演奏しているのか分からず、その不思議さと時折出てくるピュアなハーモニーが強く印象に残りました。

2009年に開催した初めてのリサイタルで演奏したのですが、使用した会館のピアノでは内部奏法ができずちょっとだけ悔しい思いが残り。

CD制作でこの作品を収録したいと考えた時に、収録で使用したいホールにピアノの内部奏法の許諾が得られなかったらどうしようと結構悩む日々でした。収録曲を変えるか、ホールを変えるか。。。

無事に会館からも許諾をいただけたので、内部奏法の音色や2楽章で使用するメトロノームの音色を色々と模索。
その中で作曲者本人にリハーサルで録音した音を送ってフィードバックもらったり、初演ピアニストからアドヴァイスしてもらえたのは有難いことです。




楽譜に書かれている各楽章のポエムのような説明を訳すのも考えれば考える程、他の日本語も浮かんだりして一苦労。これはブックレット読んで聴いていただけると嬉しいです。

2楽章のスラップタンギングは「dry, unpitched バックビートのように」とされており、激しさとスラップタンギングの間の音を埋めれるバランスを重視しました。以前聞かれたことがあるのですが、多重録音ではないんです!(´▽`)

語り始めるとめちゃくちゃ長くなりそうなので、今回はひとまずこの辺りで。

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