私の愛器 | 「かつのブログ」

「かつのブログ」

ごく適当なことを、いい加減に書こうかとw

下記、「テーマ」の一つを選んでクリックすると、そのテーマの一覧が表示されます。但し、Javascript が有効な場合のみ。

私のギターのご紹介、と言うか、要するに、自慢 ですw  美しいでしょw

「かつのブログ」-ギター1 (クリックで別タブに
拡大します)

仕様としては、下記の通り。
トップ: Western red-cedar ですが、中心に Nomex を サンドイッチした、いわゆるダブル・トップ構造です。
Western red-cedar は、普通の Cedar とは大分違います。 ただ "セダー” と言うと和名はヒマラヤスギ属と言われるものです。どちらも 50m を超える巨木に育ちますが、Western red-cedarの方が更に大きく (~70m)、木目が詰まっています。
スプルースというのもギターでは使われますが、スプルースは
セダーと同じマツ科ですね。

Cedar (ヒマラヤスギ) は、マツ目、マツ科、ヒマラヤスギ属。
Western red-cedar(米スギ)は、マツ目、ヒノキ科、ヒノキ亜科、クロベ属。

なので、目は同じですが、科のレベルで違います。これを魚で言えば、鯛 と ハゼ ほども違います。両者ともにスズキ目ですw

なお、Spruce (スプルース)は、マツ目、マツ科、トウヒ属。

です。しばしば、日本では楽器屋さんや製作者の説明とかで 「松」 「杉」 書かれているのを見かけますが、いわゆる 「マツ属」 もしくは 「スギ属」 に相当する種で、ギターに使われる品種は存在しません。

内部を覗いてみると、トップには横木だけがあり、ファン・ブレースがありません。 ダブルトップは丈夫だ、ということなんでしょうね。

サイド&バック: Cocobolo 単板です。 これは製作者に
 「お前さんはどんな組み合わせが好きなんだい?」
と聞いたら、
 「Western red-cedar の Double top に Cocobolo の サイド&バック、もしくは アルパイン・スプルースの Double top に African black wood のサイド&バックが好きだね」 
と言うので、前者の組み合わせを選んだ迄です。ダブルトップにすることだけは決めていたのですが、材質の選択なんかできないのでw

Cocobolo という材は日本では余り聞きませんが、音質は Brazilian rosewood (日本ではハカランダ、英語では単に Brazilian でも通じますw)に極めて近いそうです。種としても近縁ではありますが。

ただ、そもそも木というのは生物なのですから、大きな個体差があります。だから当然、材料として、最も良質のマホガニーは最低ランクの Brazilian よりも優れていたりします。ワシントン条約で Brazilian が禁輸になっているのもありますが、極めて良質の Cocobolo と、近年、良材が手に入らない Brazilian とどちらを選ぶべきかは自明という事かもしれません。
Cocobolo は比重が 1 を超える沈材ですので、ギターが重いですw Brazilian は比重 0.9 ぐらい。

尚、日本では普通、Brazilian を "ハカランダ" (Jacaranda)と言いますが、本来 Jacaranda は Brazilian とは別種であり、ワシントン条約の規制を受けているのが Brazilian の方です。某楽器店の説明で、ハカランダの方が Brazilian よりも上級みたいなトンデモない勘違いをされている方もいらっしゃる様なので、敢えて書いておきます。Jacarandaって別に希少でもなんでもないです。つうか普通に日本でも植樹されてますがなw

ネック: セドロ材、カーボン・トラス、黒檀背筋入り。
セドロもセダー(杉)の意味らしいですが、実際にはセンダン科の木で、マホガニーなんかと近い種です。

ネック



指板、ブリッジ: 黒檀
黒檀も良材が手に入りにくくなったそうですね・・・ こういう、真っ黒なのが良い材です。
クラシックでは珍しいのですが、指板は僅かに R がつけてあります。

サドルとナットは牛骨です。

サウンド・ポートが横につけてあります。リュート風の飾り穴みたくなっていますが、高域が一方向によらなくなるため、遠達性が優れるそうです。
物理的には、スペクトルの高い方ほど、指向性が強くなります(逆に言えば低い音ほど回折する)。 高い方ほど穴から出るから、穴を増やすと指向性が変わる (広がる) ということかと。

独特のカッタウェイは、Indented cutaway と言います。これはエエです。12フレット以上が、とても弾き易い。

アームレストは、表板の響きを腕で抑えてしまわないためで、バイオリンのアゴ当てと同じですな。

弦の後ろ側の固定が独特で一見ヴァイオリン風(Violin tie)ですが、これで表板の響きが良くなり、音量が増すんだそうです。更に付加的には、表板の負担が減るから長持ちするんだとか。
よく見ると判りますが、ブリッジの所で弦を結んでいないために、サドルと弦の角度がきつくなっています。

フィニッシュは、表板はフレンチ・ポリッシュ(セラック・ニスのタンポ塗り)、他はポリウレタンです。

裏板が、僅かばかりアーチを描いています。本革のエンボス・ケースも格好良いでしょw

「かつのブログ」-ギターとケース (クリックで別タブに拡大します)

弦は今のところ、プロアルテの EJ-46C です。わりとメロウな響きなので、ハード・コンポジット弦が良いかな、と思いまして。

「かつのブログ」-演奏風景 (クリックで別タブに拡大します)

ケース同様、顔にもエンボス加工がw しかも、ここは楽器の工房ではなく、ゴルフ工房だしw 
(別に、ゴルフ屋さんにギター修理を依頼した訳ではありませんよw)

音は・・・良いのですが、タッチの差が強く出ます。
つまり上手く弾けたときには良い音が出ますが、そうで無いときには・・・ナンですなw
こういっちゃあナンですが、いわゆるコンサートギターは初心者向きではない、という事かと。 《だから・・・私には・・・向いた楽器であるとは必ずしも言い難い様な気がしない訳でも無い?w》

アタックの音量は、低域に関して言うと、私の古い(1975年製)松岡良治のほうがあるかも、です。ただ、サスティンはこっちが長いです。
まあ、古い松岡 (M-XXという型番ではなく、ナンバーだけが付いている) は、物凄く 「鳴る」 楽器ですけどね。何しろ以前にちょっと借りて弾いたホセ・ラミレスよりも鳴るなあ、と思っていたのでして。


演奏はこちら