「そりゃあ 人がいるならやるよなぁ。」
里帰りし
仏壇に手を合わせた後
親父が用意してくれた昼飯を
リビングで頂いたあと
冷えた麦茶を飲みながら
のんびり親父と会話する。
76歳になる親父はもう歳だが
自分で事業をしながら
70社の集まる組合の理事長も兼任している。
子供なりに親の体を心配して
「もう 仕事は辞めないのか」と聞いてみると
「そりゃあ 人がいるならやるよなぁ。」
と、さらりと言う。
さらに
「体もあちこち痛くて調子も悪いが
じっとしているより健康だからな(笑)」
と、笑いながら躊躇なく言った。
なんだかそれだけで
「敵わない」と親父に負けを認めている気持と
一緒に笑いすら出てくる。
更に話していると
おもむろに立ち上がって
「お前にやる。」
と松下幸之助の本と冊子を
テーブルにポンっと置く。
誰かから貰ったのか
本屋に並んでるような本ではなさそうだが
有り難く頂いてきた。
親父が何度も読んだと言う
紙が少し黄色くなった
手帳の様な本を手に取って
何気に開いたページには
「風が吹けば」のタイトルで
松下幸之助の想いが書いてあった。
短い文章なのでここに書いておこう。
風が吹けば波が立つ。波が立てば船も濡れる。揺れるよりも揺れないほうがよいけれど、風が強く波が大きければ、何万トンの船でも、ちょっと揺れないわけにはゆくまい。これを強いて止めようとすれば、かえってムリを生じる。ムリを通せば船がこわれる。揺れねばならぬときには揺れて良かろう。これも一つの考え方。
大切なことは、うろたえないことである。あわてないことである。うろたえては、かえって針路を誤る。そして、沈めなくてよい船でも、沈めてしまう結果になりかねない。すべての人が冷静に、そして忠実にそれぞれの職務を果たせばよい。ここに全員の力強い協力が生まれてくるのである。
嵐の時ほど、協力が尊ばれるときはない。うろたえて、この協力がこわされる。だから、揺れることを恐れるよりも、協力がこわされることを恐れた方がいい。
人生は運不運の背中合わせといえる。いつ突如として嵐がおとずれるか、だれしも予測することはできない。
つねに自分の周りを冷静にながめ、それぞれの心がまえを、しっかりと確かめておきたいものである。
この本には当たり前のことだが大事な言葉が
見開きの一ページずつ読み切りで
書いてあって読みやすい本だ。
すぐ読めそうなので読んでしまおう。
今回も
たいへん寛がせて頂きました。有り難う。
にしても
腹一杯なのに 食え食え と
勧めてくる親心は
いくつになっても
親からしたら子供なのだと思わせてくれる。
自分の家に戻ってきても腹一杯なのだ(笑)
katsu
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