マーケティング的な観点からパーティーの売りを考察して、もっと多くの人に楽しんでもらえるダンスパーティーを作れないかなということをよく考えています。


まずは、ダンス抜きにパーティーや懇親会について考えてみます。

例えば、女子会の売りは、気のおけない女子仲間と楽しく話すということがメインコンテンツで、そのために、おしゃれなカフェなどのサブコンテンツが必要とされます。

例えば、クラブやディスコは音楽にのることが表向きメインコンテンツで、コミュニケーションはサブコンテンツだと思います。クラブは出会い目的で行く人が多いかと思いますが、それを表向きメインにすると、勘違い男がより多発するのが最大の難点かと思います。


ダンスパーティーはダンスをメインに据えています。ペアダンスのパーティーでは、一曲約3分くらいの区切りがあるため、他のパーティーと比べて、場の流動性が強いのが面白いなと思います。しかし、ダンスは上手い下手があり、初心者側として強い心の壁があると思います。


まず、下手だと楽しめない問題は、確かにそういうとこもあるし、初心者でも楽しめるパーティーもあります。

リンディホップや、サルサは、初心者でも1日目からパーティーに混じる文化で、初心者慣れしているベテランも多く、小難しい説明なしに、初心者を楽しませることに強いと思います。


また、初心者にとって、ダンス自体への心の壁も大きいかと思います。TikTokなどでダンスが若い世代に当たり前になったといっても、ソーシャルダンスとなると恥ずかしいなどの感情も相まってハードルが高まります。


その壁を越えために、ダンスをしなくても参加してもらえるような別のコンテンツを置けないかなというのが目下最大の課題です。


当然最初に考えるのは食事飲酒メインのパーティーです。ダンスに参加してもいいし見るだけでもいいよと。しかし、これは普通にダンス怖いからいいですと断られがちです。


着物、コスプレ、謎解きイベント界隈でソシアルダンスサアクル、マイラカイトさんってサークルがあって、ダンスメインじゃないのにダンスをやっていて、これは、とても面白いです。

さらに、謎解きイベントは別の可能性も強く感じていて、協力プレイを通して、なんらかのソーシャルダンス要素を絡めていく余地があるなあと思います。


劇団系で体験型演劇、4D演劇などを謳っているイベントがあります。誰がお客なのか、スタッフなのかわからない状況の部屋で事件が起きていく、突然お客さんも何らかの行動を促され、外から見るとそのお客さんもスタッフに見えるようになっています。その楽しみ方はパーティーの楽しみ方に似てるなと思います。


体験を売りにするコンテンツは年々増えていて、例えば、USJは、既存のファミリー層を前提とした考え方をやめ、絶叫ハロウィンを打ち出しました。それが、年々下がっていた集客をディズニーと張り合えるレベルまで巻き返すきっかけとなります。


ソーシャルダンスを売り出すためには、ソーシャルであることや、ダンスであることさえも一度忘れて、その中でどんな体験ができるのかを改めて考え直す必要があると思います。


例えば、USJの場合をもう少し説明すると、森岡毅さんというマーケターがいます。彼はテーマパークは秋にファミリー層が来場者が少なく、学生層とくに女子学生は多いということに着目して、叫べるテーマパークを考え、そして、コスプレして客が客を怖がらせるコンテンツへと繋がっていきます。このUSJのハロウィンの成功が社会現象となり、渋谷などを筆頭に日本全国で、特殊メイクなどで参加者同士で怖がらせあうという新型のハロウィンが全国で当たり前となっていきました。今となってはどの辺りが新型か分かりづらいかと思いますが、昔のハロウィンはもっとお菓子もらうだけの平和なものでした。


また、目線を世界に向けると、ある日突然社交ダンスが教養になった国もあります。イギリスです。エリザベス女王が社交ダンスが好きといったその時から、教養としてイギリスで学ばれるようになりました。元々、社交ダンスなどの未婚の男女間の交流に関して、イギリスを初めとした貴族社会では、はしたないという人が多かったらしいですが、女王の鶴の一声でイギリスは変わりました。


具体的な方法はまだ考え中ですが、ソーシャルダンスが社会現象になったり、教養になったりする日が来る可能性は大いにあると思います。

オクラホマミキサーが無くならないのも良いと思う教育関係者がいるからだし、私が知らないだけで、TikTok界隈では、社交ダンスが社会現象と行って良いレベルに既になってることもありえます。


ソーシャルダンスが当たり前になって、乾杯の次はダンスだよねとなる日を模索していきたいと思います。