北方版三国志の第九巻。
天下三分成る。蜀対魏、漢中で対決。関公荊州にて憤死。まで。
漢中の蜀魏両軍の戦いが見物でした。両軍がっぷりよつに組んだ横綱相撲。
体力の差・国力の差だと横綱対前頭ぐらいありますが、この争いが余計なかけひきのない男争い!
これほど自国や自軍が大きくなっても常に生死の狭間で戦い続ける武将たちはまぶしいです。まばゆいです。峻烈です。
この争いがもう見られなくなると思うと寂しさが募りました。
それに比べて孫権の野心のなさ・・・。揚・荊さえあったらいいという志の低さには情けなくなりました。
真の平和って?一時の平和って?所詮碧眼児の眼にはその違いが分からないでしょうか?
自分を出せなくなった曹操はの心境はいかばかりだったでしょうか。
つまらない戦の時代。戦には面白いもつまらないもないもしれませんが。
新しい時代の到来と古い時代の終焉。その幕切れにふさわしい男の死だったような気がします。まさに真の男。戦にすべてを出し、戦に散った去り際ですね。
客観的に見てもどう考えても一人の男の死です。それが歴史的にはこうやって大きな歯車を変えてしまいます。
たかが一人です。しかしされど一人。
それがいかに大きな役割を占めていたかは失って初めて気付くことなのかもしれませんね。
関公の死は知っているのにも関わらず、泣きそうになりました。
義兄劉備と共にもう一度闘いたかったか・・・。いいな。
・読んだ日:'99/07/14。
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