『熱砂とまぼろし ―シルクロード列伝』中国西方シルクロードに魅せられてしまった時代の異なった5人の男たち、法顕、宋雲、張騫、スウェン=ヘディン、ヤクブ=ベクの列伝形式の物語。


求法取経として68歳で“アジアの天井”パミール越えを果たした法顕。“五胡の名君”苻堅の死はどういった影響を彼に与えたのでしょうか?名僧鳩摩羅什と比較され続けた彼の心中はどうだったのでしょうか?やはり権力のはかなさやむなしさ、信仰の無力さだったのかもしれません。


俗人としての旅行者宋雲。僧人恵生と旅をして感じたことは何だったのでしょうか?この二人が9年後に再会して話した内容がとても気になります。


死者張騫は誰からも愛された不思議な魅力を持つ男でした。きっとこの男は人間だけではなく熱砂からも愛されたような気がしました。


シルクロードに魅せられ、シルクロードに倒れた戦前の探険家スウェン=ヘディン。

コーカンドでラワーブを愛したヤクブ=ベク。

彼らさえも魅せられたシルクロードとは一体何なのでしょうか?


文明の十字路、世界の天井、世界最大最長の交易路・・・形容詞はたくさんあります。

その形容詞だけでは表現しきれない何かがあるのかもしれません。

思わず「う~ん!行ってみたい!」と言ってしまうようなそんな一冊でした。


・読んだ日:'99/05/07~05/10。


『熱砂とまぼろし ―シルクロード列伝』

『熱砂とまぼろし ―シルクロード列伝』 - 陳 舜臣

出版社 : 毎日新聞社
出版日 : '94/05/10(初版は'79/06発行)
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