月刊カドカワに連載されていたウッチャン(内村 光良)の処女小説です。
舞台や人物像は全くの私小説風な内容になっています。
まずはなんといってもこの世界観!学園生活特有の青春の甘酸っぱさを随所に感じることが出来ます。
舞台が70年代の地方高校なので、登場人物や展開や内容などは確かに目新しいものはありません。どれもありがちで、ありふれたストーリーかもしれません。だからこそ、親近感をとても感じることができるのはないかと思います。
冒頭の主人公アキオが映画『ロッキー』に影響を受けるシーンから話にどんどんと引き込まれていきます。
途中に登場する人物たちのみずみずしい表情や立ち振る舞いも楽しいし、体育祭・文化祭・部活という“高校生活3種の神器”の使い方もうまい。
親友と恋人との展開も楽しいし、なんといっても友達をだんだんと女の子として意識していく過程がいい!
主軸はアキオとその彼女里美との恋愛なのですが、あっという間に高校時代にタイムスリップしてしまったような錯覚を覚えると思います。
また、平易な内容で分かりやすく、親しみやすいので簡単に読める一冊です。
ベタベタな展開、ベタベタな物語、ベタベタな登場人物、ベタベタな青春。
でも。
ベタってやっぱり最高です。
そう思える小説でした。
・読んだ日:'01/02/28。
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『アキオが走る』
- 内村 光良 出版社 : 角川書店 出版日 : '96/08/29 売り上げランキング : → Amazonで詳しく見てみる |