『月刊カドカワ』に連載していた小説。
客のほとんどいないキャバレーで演奏をしているかつての大ヒットバンド、平均年齢44歳のおじさんバンドのお話。そのバンドが・・・という展開。ネタバレするので書きませんね。
このバンドのメンバーひとりひとりが個性的ですごくいい人たちで面白いです。
「古き良き日本人像」と言った感じでしょうか。
そして義理人情のいわゆる「浪花節」な展開。しかし内容は、サクセスストーリー、アメリンカンドリーム。
この日本とアメリカのいいとこ取りな展開や設定がたまりません。
もしかしたら日本人ってこんなアメリンカンドリームをいつだって憧れているのかも・・・なんて思いました。
今回のテーマは「音楽」なので、ミュージックビジネス・音楽業界の権謀術数がたくさん描かれています。
この辺は作者の勝手知っているところで、さすがに描写が丁寧でうまいです。
でもこういうビジネスにも汚れることなく、自分を貫き通すメンバーたちがいます。
何があってもいつまでも変わらないことは必ずあります。
このメンバーにとっては「音楽を誰よりも愛していること」がそれですかね。
こんな純粋な気持ちや想いがこの小説をより一層魅力的なものにしているんだな、と感じました。
・読んだ日:'98/02/15~02/17。
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『月はピアノに誘われて』
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