最後の刻
<前回までのあらすじ>
「SAYONARA BANQUET」が終わりボーリングへ行った俺。
ふにゃさんから
「栗山君に私たちが俺君のこと嫌いだって話した?」
と驚愕の告白。
ふにゃさん泣く。
俺超へこむ。
そしてふにゃさんといろいろ話し合う。
帰ってからは親父さん、姉ちゃんとの別れ。
何それ、立て続けにこんなイベントって・・・
俺を泣かす気?
そしてとうとう出発の時。
どうする、俺? どうなる、俺?
今日の朝食はチャーハンとハワイアンブレットのトースト。
グァバジャムをつけて食べた。
もう姉ちゃんも親父さんもいなかった。
ふぅ・・・
なんかいまいち感謝の言葉を伝えられてない気がする。
昨日のあんなんでよかったのか・・・?
もう会えないというのに今頃後悔。
10時ごろ家を出発。
車中では留学の話なんかをする。
FBI君は今回の派遣生に応募して落ちてる。
来年は高3だけど応募するそうだ。
アメリカの大学は日本と逆で入るのは簡単で卒業するのは難しい、
と聞いたことがある。
だから来年、というか今年来ても大丈夫なんだろうなぁ。
なんかこないだFBI君からメールが来てて
今年来ることに決まったらしい。
今年の7月が楽しみだ。
FBI君にも栗山母にも会えるんだから。
会ったらなんと声をかけてやろうか。
テイジンちゃんもそのうちこれに応募する気でいるそうだ。
チビッ子君なんかも15年後くらいに来るんだろうなぁ。
まだまだ留学の交流は尽きない。
ま、とにかくそんな話をしながら空港に到着。
すでに中澤さん、弱気さんたちが来てた。
もうすでに中澤さんボロ泣き。
林檎姉妹もめちゃくちゃ泣いてる。
林檎母も泣いてる。
うわー、もう本当こういう雰囲気苦手だぁー・・・
リーダーたちも来る。
リーダーはセクシーさんと一緒に大泣きしながら集合場所へ歩いてくる。
いやいやセクシーさんマスカラはがれますよ・・・
もうみんなして目真っ赤。
中澤さん泣いてる。
沖縄さん泣いてる。
ふにゃさん泣いてる。
昨日泣いてたメガネはなぜか泣いてない。
意味わからん。
広末さんと弱気さんは泣いてなかった。
しかも弱気さんなんて
「私だけ泣いてないと冷血人間みたいに思われるかなぁ?」
とか言って笑ってる。
この人はいつもこんな調子だなぁ。
っていうか集合時間までに集まったの5人かよ。
今日はまぁやんごとなき理由もあるだろうけど早く来るべきなんじゃない?
そんな感じでやっとみんな集まる。
なんか目赤いまま林檎さんが俺に手紙を渡してくる。
「もしや・・・」とか思うけど派遣生全員に渡してた。
内容は
「あんま話せなかったけど会えてよかったよ。
今度小説書くときは私の名前使ってね(笑)
暇だったらメールしてね→メアド」
みたいな。
まー普通の文章でした。
あー勘違いしなくてよかったー。
そんな時に中澤さんから
「私と弱気で団長にプレゼント買ったからさぁ、
5$出してくれない?」
と要求が。
なにぃ!? 5$払ったらエロ本買えなくなるぞぉ!
いや、よく思い出してみるんだ俺・・・
何か、何かこの人に貸しはなかったか・・・?
そうだ! Little Tokyoで食った昼飯の清算をまだしてない!
「そういやLittle Tokyoで食べた昼飯のお金って
まだ返してもらってませんよね?」
「あ、そうだねぇ・・・
そうかぁ、まだ返してないからどうしよっか・・・
俺君は10$払ったんだっけ?」
「そうですね。
7$といくらかのやつを食べたんで
俺があと少し払えばOKだと思いますけど・・・」
いや、俺は払いたくない!
日本円でならいいが、
$をあと少しでも失うと確実にエロ本は買えなくなる・・・
「そうだねー・・・
じゃあ2$もらえる?」
はーい、俺のエロ本購入計画崩れたりぃ!
後この4$ちょっと何に使おう?
何も買うものないんですけど。
雑誌も5$くらいはするし。
はぁ・・・
あー、それにしても女子たち泣きすぎー・・・
対処がわからぬ。
巨乳さんもなんかちょっと泣いてるし
巨乳さんの妹(むちゃくちゃきれい、中学生なのに色気ありすぎ)
もすげぇ目赤い。
沖縄さんをホストしてたアリサとか腐女子さんとかも目赤い。
そんなアメリカ勢の中まだ来てない家族が2組。
栗山家と双子家。
え、栗山君もしかして今日来ないの?
双子さんは今日マジで来ないらしい。
えー、じゃ昨日会ったので最後ってことぉ!?
何それ、そんな感慨深い一瞬を
ちょっと写真撮るだけで済ませちゃったじゃん。
うわー・・・
それはねーよ。
とりあえず搭乗券を持ってチェックインのために列に並ぶ。
荷物の重さを量る。
事前に重さの上限が20kgと言われたり
それ以上でも大丈夫と言われたりまちまち。
しかも機内に水、およびジェル系のものは持ち込み禁止。
だからさらに預ける荷物が重くなってる。
そのためちょっと「超過したら・・・」という思いが生まれ恐い。
今5$しかないのに。
というか荷物はポンドじゃなくてグラムなのね。
なんだそりゃ。
結局21kgくらいで大丈夫だった。
その頃やっと栗山家が来る。
まったくひやひやさせんなよ。
お前にあのボールも渡さないといけないんだから。
お前を泣かすためにあのボールを買ったようなもんなんだぞ。
ていうかあの野球ボール、ディズニーのだから
意外に高くて5$くらいしてんだからな。
まぁともかくチェックインを済ませ、今度は荷物を預ける列に。
なんか俺の後ろに並んでいた弱気さんが
「これあげるよ」とかいってfreeかなんかの新聞を渡してくる。
いや、そんなんいらないんですけど・・・
そうして荷物を係員のおっさんに渡すと運んでいく。
そして手ぶらの状態で待たないといけないらしい。
「俺!」とその係員に呼ばれ、向かう。
そしたらなんかスーツケースを結んでるベルトが
ちょっとゆるかったから確認したかったらしい。
俺がそれを直そうと手を伸ばすと「Don't touch!」と怒られる。
恐ぇよ!
毎度毎度空港ではビビらされる。
アメリカ、空港は厳重すぎ。
そうして係員のおっさんがそれを直し「行ってよし!」みたいな感じで解放。
またみんなで集まる。
ただいま12時すぎ。
なんかとりあえず一旦解散して1時45分に集合するらしい。
飛行機の中でちょっとしたら飯出るけど
軽く食っといたほうがいいかも、とのこと。
食う金ないけどね。
空港の中高いし。
とりあえず解散らしいのでFBI家、栗山家に昨日書いた手紙を渡す。
そしたらえぇ! FBI家帰んの!
感動の別れとかそういうんじゃなく、
ちょっとハグしたら「バイバーイ」とかテイジンちゃんに手振られて
帰っちゃったよ。
えぇーーーーーー・・・
そんなわけで泣いてる女子勢の横で呆然。
1時45分までいるんだと思ってたのに・・・
しかも栗山家も栗山君を残して帰っちゃう。
栗山君からは昨日中澤さんがもらっていたような小さいアルバムをもらう。
女子勢もみんなそれぞれのステイ先からもらったりしてた。
なんかホイ、とか手渡すから何かと思ったらそんな大事なものかよ!
もっと大事そうに渡せよ!
そしたら俺も泣いたかもしんないのに。
まぁともかく予想外。
わざわざアルバムまで作ってくれるなんて本当この人たちは偉大だわ。
あー、ありがとう! 栗山家!
最後はやっぱりハグする。
親父さんとは
「これで最後になるかもしれんな・・・
また会えたらいいな・・・」
とか言われて別れる。
お母さんとは
「来年私は日本に行くから1年待てばまた会えるわね・・・
でもとりあえず一旦はさよならね・・・
また日本で1年後会いましょう」
と言われる。
「そうですね・・・
また来年夏楽しみにして待ってますよ・・・」
と返してハグして別れる。
ふぅ・・・
なんかお母さんとは会える安心感からか
なぜか全然昨日の夜よりクるものがない。
夜、と言う魔性の時間とふにゃさん事変がそうさせたんだろうな。
FBI家なんて笑いが出そうなほどあっけない別れだったもん。
なんなんだか。
そんなわけで一旦解散。(つづく)