初対面の方に
「社労士と行政書士の事務所をしています。」
と伝えると、
社労士はともかく、
「行政書士って何をするんですか?」
と聞かれることがよく有ります。
行政書士を目指そうと考えている方も、
取得した後、何ができるのか、
気になるところでしょう。
今回は、行政書士の業務について書きます。
なお、ここに書かれている内容は、
一個人の考えや経験に基づくものが含まれていますので、
すべての方に当てはまらない可能性があります。
行政書士は、
① 官公署に提出する書類の作成
(申請書・届出書など。電子データ等も含む。)
② 権利義務または事実証明に関する書類の作成
(契約書など民事上の書類や、実地調査図面類、等。)
③ 官公署への書類提出手続の代理
④ 契約その他に関する民事上の書類の作成の代理
⑤ 書類の作成に関する相談
を業務としています。
(新潟県行政書士会HP
より抜粋)
まとめると、
営業許可のように、「役所に出す書類」を作ったり出しに行ったり、
契約書のように、「民間で使われる書類」を作ったり、
それらの相談を受けるのが業務です。
ただし、行政書士は、
上記の業務であっても、
「その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、
業務を行うことができない。」
という制限があります。
分かりやすく言うと、法律に
「この業務は、(行政書士以外の)特定の資格を持っている人しかできない」
と書かれている場合には、
行政書士は、その業務を行うことができないのです。
つまり、「他で禁止されていないものができる。」という
消極的な表現が行政書士の業務を分かりにくくしています。
他にも制限という面では
ADR(裁判外紛争解決手続)のような例外はありますけど、
「争いごと・揉めていることには手を出せない。」
というものもあります。
こうしてみると、「できることが少ないんじゃないの?」
と感じるかもしれませんが、
行政書士の主戦場である許可申請だけでも、
数え切れないほどの種類があります。
それ以外にも探せば、業務はたくさんあります。
資格を持っていれば、
向こうから業務がやってくるような、
甘い世界ではありません(他の士業も同じでしょう。)が、
工夫次第で、活躍することが可能です。
移籍前のブログで書いたことがありますけど、
行政書士としての大事なのは、
「予防法学を自身が理解できるか。」
「予防法学をクライアント(依頼人)にアピールできるか。」
ということなのでしょう。
「予防法学」の定義は、いろいろあるようですが、
『争いになる前に、法的知識をもって解決すること。』と
自分は先輩行政書士から教えていただきました。
言うなれば、メタボリックになる前の、
健康診断・生活指導のようなものです。
争いごと・揉めごとになってしまうと、
手出しができなくなってしまうのなら、
争いになる前に、揉める前に、解決すればいい。
争いになってから、揉めてからでは、
クライアント自身が傷ついてしまうことも多いのです。
ですから、トラブルを抱えて困ったというときの受け皿になることが、
しかもトラブルが大きくならないうちに受け皿になることが
行政書士の大切な業務です。
法律の制限で、行政書士として受けることができない業務は、
責任をもって、他士業にバトンタッチして、
フォローに回るということも、多くの行政書士がしています。
法律の知識が必要そうな困りごとは、まず行政書士に相談してみると良いでしょう。
行政書士になりたい方は、「合格した暁には、困りごとを相談して。」と
アピールしておくといいかもしれません。