素晴らしい青空の一日でした。
天気予報によると、今週は、最高気温が15度を超え、今週末から再び気温が下がりそうですが、どうなるでしょう。
今日は、夜の予定が無いから、事務作業、ピアノの練習をする予定だったのですが、気がついたら、テムズ川にいました。
裁判の直前、判決が出た後、修士の試験の時・・・ 人生に迷いがあると、ここに来て、川を眺めて気持ちの整理をしたものです。 今日は意識していなかったけれど、気がついたらここに導かれていたみたいです。
夜7時過ぎ、たそがれ(日本語あっているかな?)のテムズ川の風景は美しい。
天気が良いから、仕事帰りの人たちがビール片手に、観光客もたくさん。
気がついたら、何かを吐き出すかのように、カメラのシャッターを切っていました。
ロイヤル・フェスティヴァル・ホールのところから、ウェストミンスター・ブリッジまで歩くのは、実は初めて。
ロンドン・アイ(大観覧車)と、ハウス・オブ・パーラメント、ビッグ・ベンという、近代的なものと、重厚な建物が絶妙の風景だな、と。
5分毎に、いや、1分毎に変化していく空の色がとにかく美しい。
ロンドン・アイの根っこ(?)まできたのは初めて。 ロンドン在住7年半になるのですけれどね。
凄い行列でした。
私は、興味はあるものの、まだ乗ったことはありません。
月が光りだして・・・ 星がみえてきて。
カメラを構えた人がたくさん。
何度みても、美しい建物です。
ベンチに座って、これを眺めながら、30分以上ぼーっとしてしまいました。
実は、自分の人生をかけていたものに1ヶ月前挑戦する機会を与えて頂いたのに、それを手にすることはできませんでした。 2年前にも同じことがあったのですが、もう一度挑戦する為に、夏以降、演奏活動もしていませんでした。
それが、ちょうど4週間前のこと。
その後も、何も無かったかのようにいつもどおりに教えをし、生活していたけれど、ここに来て、何かがプツっと切れてしまったよう。
この4週間、自分を立て直すために、次なる道に飛び込む準備をする日々でした。
でも、あそこまで頑張っていたことは、少しの時間が経ってから、どうにもならない重みで押しかかってくるのですね。
だめだったことがわかった翌日、自分では普通にしていたつもりなのに、バス停でバスを待っていたら、そこにいた女性から、
「あなたに伝えなくてはいけないことがあるの。 神様はあなたを愛しているからね」、と。
自分では分からないけれど、きっと、凄い顔をしていたのかもしれません・・・
7年前、カーディフで、主任の嫌がらせに耐えられなくなって、『みゆき失踪事件』を起こした時を思い出しました。
あの時は、学校に行けなくなって、電話の線を抜いて、携帯電話をオフにして、一日過ごしたのでしたっけ。
みゆきが学校に来ていないなんておかしい(普段は、朝7時半から夜10時まで学校にいました)、となって、Dr.Sにまで連絡が行ってしまったのです。
ピアノを弾きたいから翌日学校へ行ったら、会う人会う人に、大騒ぎだったことを言われました。
今回は、仕事があるから、どうにかなっているのかもしれません。
実は、今回失敗したら、日本に帰国する、と昨年の夏に家族に宣言してありました。
でも、実際、そんなに簡単に気持ちを整理できることではありません。
誰も知っている人がいないところから、自分の手で作り上げてきたものを全て失うことは今の私には過酷。
教えだって、演奏活動だって、先生方の直接の後ろ盾は一切ありません。
私は体を使わずに、全て信頼、手で掴み取ってきたもの。
強い女、強烈な女、日本の男はみゆきさんみたいなのは無理です・・・といわれ続けている私。
バレエばかり観て、好きに生きているようにみえるかもしれないけれど、実際はどうなのか・・・
実は、とっても脆い部分もあるのでしょうね。 普段は捨てていますが。
だから、気持ちが張り詰めていた先月、普段だったらやり過ごせることなのに、バレエの感想をかけない、という状態にもなりました。 バレエの感想を復活する、といったにも関わらず、実際は、書けないでいます。 来週、再来週とバレエ三昧の予定なので、それまでには、書けるようになったらいいな、と思っていますが。
午後8時ちょうど、在英14年目にして、初めてビッグベンの鐘の音を聴きました。
空気が澄んでいるから、美しい響き。
この4週間、顔を背けて生きてきたけれど、ビッグベンと向き合いながら、しっかりと自分自身と向き合うことができたたそがれ時でした。
たまには、こういう時間も必要ですね。
久々のコンサートまで1週間。 元に戻ります。