2023年10月。

16年共に生活した愛犬クーが虹の橋を渡る。




実家の両親が保護センターから引き取ったイングリッシュコッカースパニエルとシェルティの雑種の可愛いヤツだった。

コイツの為に実家に度々帰って散歩してやったり遊んでやったりして大変な事ばかりだったけど楽しかった。

クーには犬を飼う楽しさを教えて貰った。

思い出す度にやはり寂しい。




両親ともにクーを失った悲しみに肩を落としていた。

クーが虹の橋を渡ってから約2ヶ月後の事、父から相談をされる。


『犬の飼い主になって欲しい』

なんでも保護犬を迎えようとしたら年齢的に引き渡せないと断られてしまったとのこと。

自分も犬が居なくなり寂しさを感じていたので迷ったけど条件を出してOKならば飼い主になると了承した。

出した条件は。

『散歩とかは自分がやるが日中の世話は任せる事になるけど、それで良ければ飼い主になる』

……と。
両親共に条件に了承した。


早速、保護センターへ。

調べたら自分が住んでる地域の保護センターは猫を専門にしているらしく犬は保護犬グループ等に任せているらしい。

ふーん十数年で随分とルールが変わったんだな。

暫く探すが母の『やっぱりクーの事が、まだ忘れられない』という気持ちを考慮して子犬探しは年が明けてからとなった。










年明け後とりあえず保護犬グループのSNS等で募集などを応募してみた。


しかし『既に決まりました』との返信ばかり。

ならば直に探そう。

えーっと近々開かれる譲渡会は……あった。

早速、予約を入れてと…。


譲渡会は三河で開かれてスタッフさんの対応は良かったものの欲しい犬が中々居なかった。

共に過ごせば愛情が湧くだろうし愛せる自信はある。

だけど一番最初に飼った犬ユキ(雑種)が捨て犬で引き取ったものの、かなり臆病で家族以外の人に五月蝿く吠え、近づく人に噛み付いたりして大変だった。

正直あんな思いはゴメンだが最後の手段で臆病な保護犬を貰うのも有りだと思っている。

血統書付きとか言われてもどうでも良かった。

家族になれれば、どんな犬でも良かった。


思えばユキには犬を飼う大変さを教えて貰った。



そんな中、譲渡会で犬を引き取る条件としてケージやシーツ等のペット用品が必要との事でCAINZで揃えたりしつつも色々とペットショップを巡ったりしていた時の事だった。

ドッグコーナーが目についた。


保護犬貰えなかったら買うのも有りかなと思い覗いてみた。


ふーんやっぱり色々いるけど小型犬ばかりだなぁ…。

そういや兄貴の家もミニチュアダックス飼ってたな。

色々な犬種がいる中、ある犬種が目についた。