コーヒー産地市況ニュース【2011/12/23号】
コーヒー生産量情報国際コーヒー協会(ICO)によると、2011年10月1日から2012年9月30日のコーヒー生産量は3.4%減になる。ICOの25カ国の加盟国は128.6百万袋(1袋=60kg)の生産量が見込まれており、これは昨年比4.5百万袋減である。
コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)のパルド氏は、「降雨は作物の品質に影響を及ぼさない」としている一方、ICOのオリベイラ氏はベトナム・ホーチミンにおける会合において、「世界的な生産量はわれわれが憂慮すべきものだ」としており、また、「経済停滞にも関わらず、世界の消費は過去10年に比べ2.5%の上昇を見せている」と発言した。
コロンビア産地情報コロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)は、11月の生産量84.5万袋/輸出量77万袋であったと発表した。
結果、2011年1-12月での生産量は800万袋を切る模様。近年の減産の理由は、1.ラニーニャ現象による降雨量増加、2.多湿によるさび病の流行、3.リノベーションプランによる一時的な生産量減が挙げられる。同国はリノベーションプランにより老木及び病虫害に弱い品種を植え替えており、2011年中に120,000haの植替えを予定している。ただし、2011年12月現在、約200,000haが植え替えを行ったばかりの若木であり、収穫が期待できない模様。2012年の収穫量を予想するには時期尚早であるが、1,000万袋を超えるのは難しいのではないかと思料する。

インドネシア産地情報・米国農務省(USDA)は、インドネシアの11/12クロップの収穫高は前年比20%減の7.5百万袋(1袋=60kg)と、2年連続の減産となるとの見通しを発表した。主な原因は、2010年4月以降、開花期、チェリーの成熟期、収穫期、それぞれで通常より降雨量が多かったことを挙げている。一方、11/12の輸出量は前年比23%減の6.35百万袋になるとみている。
・インドネシア国内の消費量は、09/10の1.78百万袋から11/12には1.9百万袋に達するとしている。
韓国のコーヒー市場『韓国のコーヒー輸入額が過去最高に(朝鮮日報より)』・韓国貿易協会によると、同国のコーヒー輸入額が、今年1月~10月までで5億ドル(約389億円)を突破し、過去最高額を記録した。同じく過去最高だった昨年の輸入額(3億700万ドル=約239億円)を大幅に上回った。輸入額の内訳は、ブラジルが1億ドル(約78億円)で最も多く、次いでコロンビア(9,100万ドル=約71億円)、ベトナム(7,100万ドル=約55億円)、ホンジュラス(6,500万ドル=約51億円)、ペルー(2,900万ドル=約23億円)の順。
・インスタントコーヒーの原料として使用されるベトナム産ロブスタが輸入全体に占める割合は、08年の34.8%から昨年は13.8%と大幅に縮小。一方、ブラジル・コロンビア・ホンジュラス産のアラビカの輸入は大幅に伸びた。
・同国のコーヒー輸入額は、05年の1億4,000万ドル(約109億円)から07年には2億ドル(約156億円)を超え、昨年は3億ドル(約233億円)を突破するなど、急速に伸長。韓国は世界で11番目に大きい市場となり、韓国人が1年間に飲むコーヒーは350~400杯と推定される。
・コーヒーの輸入が急増した背景には、若年層を中心とするコーヒーブームを追い風としたコーヒー専門店の増加がある。マーケティングリサーチ会社のニールセン・カンパニー・コリアが推計した今年の韓国のコーヒー専門店数は約9,400店で、ここ3年間で51%増加している。
ロシアのコーヒー市場≪ICO民間部門諮問委員会にて、ロシア紅茶・コーヒー協会理事長Mr.Ramez Chanturiya氏による発表≫・ロシア市場では主にソリューブルコーヒーが飲まれているが、近年レギュラーコーヒーの消費量が着実に伸びてきている。ソリューブルコーヒー:レギュラーコーヒーの消費量比率は、2005年には76:24だったが、2010年には71:29となっている。
・2010年のコーヒーの市場規模(2イン1<砂糖とソリューブルコーヒーが一緒になった製品>及び3イン1<砂糖、クリーム、ソリューブルコーヒーが一緒になった製品>を含むすべての製品)は、2009年とほぼ変わらず112,000~114,000MTである。ロシアにおけるコーヒー需要は堅調だが、消費を大きく伸ばすためには、消費促進のための宣伝活動が不可欠である。
・2010年の市場規模は卸売金額ベース(米ドル換算)で大きく増加し、24億米ドルとなった。主な原因はコーヒー生豆価格の上昇である。2010年中にコーヒーの小売価格は20~25%上昇した。
・2010年にコーヒー生豆の輸入量は前年比17%増加して、88,300MTとなった。輸入オリジンとしてはベトナム(31.6%)、ブラジル(25.6%)、インドネシア(9.4%)の順である。ソリューブルコーヒーの輸入先としてはインド(27.9%)、ブラジル(19.4%)、スペイン(9.9%)の順になっている。
・現在、輸入関税はコーヒー生豆が0%、レギュラーコーヒーが10%(ただし0.2ユーロ/kg以上)、ソリューブルコーヒーは10%(ただし0.5ユーロ以上)であり、国内のコーヒー加工業者を適切に保護できる水準である。ロシアにおけるコーヒー製造業への投資金額は6億米ドルだが、国内資本のシェアーはレギュラーコーヒーの80%、袋詰め輸入ソリューブルコーヒーの65%、国産ソリューブルコーヒーの40%である。
・現在の問題点は、コーヒー生豆の価格上昇の為、メーカーは製品価格を上げるか品質を下げるしかなく、結果として、消費者はコーヒーではなくお茶を飲むようになるのではないかということと、ロシアとカザフスタン、ベラルーシの関税同盟の為、ロシアのWTO加盟の可能性が低くなるのではないかということである。今までロシアコーヒー業界は世界のコーヒー業界とは距離があったと思うが、ICOに加盟すべきと考えている。
・2012年9月17日にモスクワで第三回世界珈琲フォーラムを開催する。

