言葉がなにを意味するか、○○という語が法律上どのようは効果を来すものかの当てはめは重要です。

 

 『明日から来なくていいよ』という言葉、本当に解雇かどうか分かりません。常識的には「解雇」と解すべきでしょうが、新型コロナによる休業が多いこの時期だと、「休業」かもしれません。直ちに問い合わせれば話し手の意図は明らかになりますが、現実は、もっと遠回しな言い方で、なかなか明らかに言わないことが昔はあったんですよ(いや、いまでもある。)。

 

 「解雇」の最も明らかな表現は「解雇します!」です。以前投稿した下の記事で解雇予告手当の支払いについて書きましたが、予告手当は「同時に」が原則です。だから、この手当の支給は表現の意味を明らかにします。

 

 事業者の場合、解雇するのなら明白に解雇しましょう。「明日から来なくていい」とか「やっていける?」等の表現でやり取りするのは望ましくありません。

 

 労働者の場合、退職を促されたり、解雇を告げられたりし、それに不満なら労働相談に行きましょう。とりあえず、退職を促されたら、安易に「辞めます!」と返したり、「わかりました」と認めないようにしましょう。解雇に了解はありませんから、「解雇」なのかどうか確認して帰ってきましょう。そして、労働相談です。

 

 その後、あっせんでも申請していいのですし、パワープレーが予測されるのなら、訴訟を視野に入れて弁護士に相談か、あるいは労組の方がいいかもしれませんね。