”人生の道草を楽しむ” | コンフォートトランセゆいのブログ

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函館市の民間患者等搬送事業、介護・福祉タクシーのブログです。
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「人生の道草を楽しむ」

人生には道草の方が大事なんでしょうね。

もっと道草を楽しみましょう。



ひろさちや氏の「人生を目的地主義にしてはいけない」という文章がある。

 

 

『フランスのノーベル賞作家のアナトール・フランスの随想録である『エピクロスの園』に、こんな話があります。 

 

《九年級の受け持ちのグレピネ先生が、教室で、「人と精(精霊)」という寓話をわたくしたちに 読んで聞かせられた時、わたくしはまだ十歳にもなっていなかった。 

 

とはいえわたくしは あの寓話を昨日聞いたよりもはっきりと思い出す。 

 

ある精が一人の子供に一つの糸毯(いとだま)を与えていう。 

 

「この糸はお前の一生の日々の糸だ。 これを取るがよい。 

 

時間がお前のために流れてほしいと思う時には、糸を引っぱるのだ。 

 

糸毯を早く繰るか永くかかって繰るかによって、お前の一生の日々は急速にも緩慢にも過ぎてゆくだろう。 

 

糸に手を触れない限りは、お前は生涯の同じ時刻にとどまっているだろう。」 

 

子供はその糸を取った。 

 

そしてまず、大人になるために、それから愛する婚約者と結婚するために、それから子供たちが大きくなるのを見たり、職や利得や名誉を手に入れたり、心配事から早く解放されたり、悲しみや、年齢とともにやって来た病気を避けたりするために、そして最後に、かなしいかな、厄介な老年に止めを刺すために、糸を引っぱった。 

 

その結果は、子供は精の訪れを受けて以来、四か月と六日しか生きていなかったという≫ (大塚幸男訳、岩波文庫) 

 

 

人生を目的地主義で生きると、六十年、七十年の生涯が、たった四か月と六日になってしまいます。 

 

だとすると、わたしたちは、人生に目的を設定してはいけません。』(「狂い」のすすめ/集英社新書)より

 

 

多くの人は自分の人生の目的や目標を立てる。

 

そして、それに向かって、まっしぐらに、できるだけ効率的に、早く、無駄な道草などせずに生きようとする。

 

それは、親が子供によくいう「早くしなさい」という言葉にあらわれている。

 

早くご飯を食べ、早く学校に行って、早く会社に勤め、早く結婚して、早く会社をリタイアし、そして早く死ぬ。

 

 

目的地主義で生きるのではなく…

 

人生の道草を楽しめる人でありたい。