入試分析シリーズ第2弾。

千葉県公立高校入試(社会)

前期入試
出題構成
ここ例年通り、大問1は恒例「千葉県」に関連した内容を取り上げた問題。大問2以降は、地理・歴史の各分野から2題ずつ、公民の分野から3題で、計8題の出題だった。
[大問1](三分野総合問題)前期は「千葉県の観光名所」と世界遺産がテーマ。
[大問2](地理)日本地理。都道府県と都道府県庁所在地、日本の工業の特色、地形図の読み取りについて
[大問3](地理)世界地理。経緯度や気候、人々の生活、世界と日本の貿易について。
[大問4](歴史)前近代史。 「身近な地域の歴史」をテーマに古墳時代から江戸時代について。
[大問5](歴史)近現代史。「千葉県の歴史」をテーマに明治時代から現代について。
[大問6](公民)政治。三権分立について。
[大問7](公民)国際関係。国際連合やEU、地方分権について。
[大問8](公民)経済。税、社会保障、経済、時事問題について。

今後の対策と勉強法
前期入試は地理・歴史・公民全ての分野から、基本から標準レベルの問題が幅広く出題されています。千葉県に関連する文章を題材とした総合問題、日本地理において地形図の問題が特徴的な傾向で、論述問題が毎年3問程度出題されていました。前期は、基本問題の割合が高く、統計資料も読み取りやすくなっているため、地道に学習を積み重ねた人にとっては、解きやすくなったと感じられるでしょう。千葉県公立入試で得点するためには、用語ひとつひとつを丸暗記するだけではなく、その用語の意味を理解する力も重要になってきます。ここ数年、地理・歴史・公民ともに「国際社会と日本」をテーマとした問題が多く出題されています。入試でしっかりと得点するために、学習の際には教科書をよく読み、日本や世界についての理解を深めるとともに、日々の新聞やニュースなどで日本や世界の動向を知っておくこともとても大切になってくるでしょう。さらに、近年「図表を読み取る」問題が非常に多く出題されています。配点が高いため、これを落としてしまうと社会の点数がぐっと下がってしまうことになります。得点源とするためには、資料集にのっている図表を確認しながら問題をこなしていくと良いでしょう。地理分野に関しては、まず地図の理解がまず重要となります。その上で、鉱産資源の分布や、気候、盛んな産業を学習していくのが良いと思います。

後期入試
出題構成
ここ例年通り、大問1は恒例「千葉県」に関連した内容を取り上げた問題。大問2以降は、地理・歴史・公民の各分野から2題ずつ、計7題の出題だった。
[大問1](三分野総合問題)後期はアクアライン、日本の工業や、歴史、IC カードなどについて。
[大問2](地理)日本地理。都道府県と都道府県庁所在地、人口の分布や、三角州、地形図の読み取りについて
[大問3](地理)世界地理。経緯度や気候帯、主に南半球に位置する国々について
[大問4](歴史)前近代史。「日本の世界遺産」をテーマに奈良時代から安土桃山時代について。
[大問5](歴史)近現代史。「日本の内閣総理大臣」をテーマに明治時代から現代について
[大問6](公民)経済。価格の動きや景気変動について。
[大問7](公民)政治。三権分立について。

今後の対策と勉強法
後期入試は、前期入試より試験時間が10分短いため、前期入試と比べて大問数・小問数ともに少なくなっていますが、千葉県に関連する文章を題材とした総合問題や地形図が出題される点なども含め、全体的な出題傾向は前期入試と大きく変わっていません。2015年もこの傾向は変わらず、記述問題が少なく、高度な思考力を必要とする問題もみられませんでした。後期入試で得点するためには前期同様に暗記一辺倒ではなく、用語ひとつひとつについて他の事項と関連させて覚えていくことが重要になってきます。前期、後期の2回入試ではあるが、千葉県入試においては、前期で扱われた分野が後期で扱われない、といった考えは当てはまりません。前期の入試問題を すぐに見直し、前期で出題されなかった分野を洗い出すことに加え、間違えた箇所をいかに後期入試までに完璧にできるかが、合格のカギになってきます。記述問題は他県に比べ、難易度が低く、教科書レベルの記述をしっかりとこなしておけば得点できるため、早めに取りかかっておくとよいでしょう。ここ数年、国際社会を意識した出題が多いため、アルファベットの国際組織や、「GDP」や「ODA」などの用語はしっかりとおさえておく必要があります。まずは、出題傾向を踏まえながらも、基礎的な用語をしっかりと確認しておく作業が必要となってきます。後期は難易度の大幅な上昇は考えられないため、基礎的な知識をしっかりと身に付けておくことが高得点への近道となってくるでしょう。

Re-sの分析による、『社会』最重要単元ポイントBest5
社会は「ただの暗記科目だし、記号問題も多いから楽です」という生徒が多いです。
確かに2015年度入試の平均点で一番高かった科目は社会でしたが、過去の2008年度、2009年度の入試で一番平均点が悪かったのが実は社会でした。
ただ暗記の暗記科目だからといって油断はできません。
分野ごとの関連性も比較的多く、例えば「日米和親条約で開港した港を、次の日本地図の中から記号で選びなさい」といった問題のように、歴史の問題に見えて実は地理の問題といったこともよくあります。
さらに、答えはわかっているにも関わらず、「漢字4字で答えなさい」といった問題で書けないということもよくあります。
高い配点である記述問題や歴史の並び替えなども正答率も低く、結局社会は何を勉強したらいいかわからない...」とのこと。
社会は分野・項目によって得意・不得意の差が大きい教科です。
社会の勉強方法としては、まず普段の定期試験・模擬試験などで判明した弱点分野を早めに克服することが大切です。
この分野から出題されそうという山を張るのではなく、どの分野もまんべんなく学習をしなければならないので苦手単元はしっかり復習しておきましょう。
ただその中でも私の指導重点単元は、
① 地形図
② 都道府県
③ 三権分立
④ 国際社会
⑤ 江戸~近現代(特に明治)
の指導をより徹底して指導しています。
なぜなら、例年かなりの確率で出題されているからです。
もちろん、他にもっとすべきことはありますが、もし何から手をつけて勉強していいかわからないという人は、まずはこの5つにしぼって力を入れてみるといいかもしれません。


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