いまさらバレンタインデーの話題は少し遅いと思うが、今年もたくさん頂いた。
きっとお歳暮とかお中元に似た意味合いが込められているのであろう。
しかし昨今のチョコレートはもの凄い。
グッチ、ブルガリ、アルマーニ・・・なんだこれは!?と驚くようなハイブランドのものがあるのだ。
ハイブランドに興味を持たなくなって久しいが、やっぱりあの袋や箱に刻まれた文字には圧倒されるものがある。
いったいこの一粒がいくらするのだろう?
このあたりで販売されているはずはないので、銀座あたりで買ってきたのであろう。
おそらく恋人用の本命チョコを買うついでにといったとこであろうが感謝である。
頂いたチョコをつまんで事務所飲みをしながら昔を思い出した。
初めてバレンタインを意識したのは中学生のころ。
手をつっこむ余裕すらないパンパンな机の中を何度も覗き込み、休み時間のたびに下駄箱の中を確認。
たしか一年生のときはだれからももらえなかったように記憶する。
二年生になって運動部のレギュラー選手になると状況は一変し、机・下駄箱はもちろんのこと、休み時間に直接持ってきてくれるコや自宅に届けてくれるコまで。
思えば人生で一番モテたとまでは言わないが、一番人気者だったのがそのころであろう。
もちろんチョコは不二家のハートチョコレート。
ピーナッツが入ってる100円のやつ。
でもとってもうまかった。
青春の味ってやつかもしれない。
そのころ女子とつきあうといっても、せいぜい一緒に帰るとか毎日手紙を交換するといった程度。
携帯電話なんて当然あるはずもなく、やっとこさ頭のいい人がポケベルの開発に取り組んだあたりの話である。
電話するにも時間の約束をしてドキドキしながらダイヤルする。
子供同士のお付き合いである。
お金はまったく必要なかったが、でっかい勇気が必要だった。
キスもしないし、おセックスなんてとんでもない!!彼女の下着姿だって想像しないというピュアなものであったが、その想いが純粋だったが故、その恋が終わったときの絶望感は強烈なものであった。
この世が終わるくらいの勢いで号泣したのも、後にも先にもこの時代の純粋な失恋だけであるのだが・・・。
最近気づくと泣いていることがしばしばある。
もちろん人前で泣いたりはしないので、気づかないといってもある程度の自覚はあるのであろうが危険な状態だ。
あれから三十年余り、個人的にもビジネスでも、結局女性には泣かされっぱなしということである。
今年のバレンタインは、今の自分を見つめなおすいい機会になった。
なんてな・・・。