『ドラゴンクエスト2』
発売日:1987年1月26日
僕がプレイしたのはSFC版。
発売日は1993年12月18日でした。
前回のドラクエ1の続きで、今回はドラクエ2です。
(以下、前半のストーリー。約1200文字です。)
はるか昔、伝説の勇者“ロト”の血を引く若者によって“竜王”は倒され、世界は平和を取り戻した。
若者は、竜王によって捕らえられていたラダトームの王女“ローラ姫”の救出にも成功。
世界に平和を取り戻した後、彼女とともに海を渡り、新しい国を築いたのであった。
ローレシア、サマルトリア、ムーンブルク、これらの国々は、その勇者の子孫たちによって、平和に治められていた。
そして100年の月日が流れた・・・。
その日、ムーンブルク城は突然モンスターの大群に襲われた。
モンスターの群れを率いていたのは、邪教の大神官“ハーゴン”であった。
ムーンブルク王は、奥の部屋に娘を隠し、自身は兵を指揮して戦った。
「よいか、おまえはここに隠れているのだ。ワシに何があっても、嘆くのではないぞ。」
燃えさかるムーンブルク城、傷を負った一人の兵士が、救援を求めローレシアへと向かった。
「ひどい傷だ。早く手当てを!」
「傷の手当てなど、構わぬ。すぐに、王様に会わせてくれ・・・。」
兵士は、王の間に通され、ムーンブルク城が燃え尽きたこと、おそらくムーンブルクの王はもう生きてはいないこと、邪教の大神官ハーゴンは、禍々しい神を呼び出して、世界を破滅させるつもりであることをローレシアの王に伝えた。
そして、息絶えた。
ローレシアの王子も、王のとなりで、その話を聞いていた。
王は言った。
「そなたも、勇者ロトの血を引きし者。その力を試される時が来たのだ。」
王より銅の剣を手渡される。
悲しんでいる時間はなかった。
ローレシアの王子は、サマルトリアへと向かった。
時を同じくして、サマルトリアにも、ムーンブルク城陥落の知らせが入っていた。
サマルトリアの王子もまた、ローレシアへ向け旅立っていった。
2人は幾度となくすれ違い、リリザの町で出会った。
「いやー、さがしましたよ。」
決意を新たに、2人はムーンブルクへと向かった。
途中、ムーンペタの町に立ち寄ると、一匹の犬が2人のあとを付いてきた。
「くーん、くーん」と、しきりに何かを訴えている。
なんだろう?
町の外に出ると、それ以上、その犬は付いて来なかった。
ムーンブルク城に辿り着くと、そこはすでに朽ち果てていた。
成仏できない死者の魂が、2人の心に訴えかけてくる。
「4つの橋が見える沼地に“ラーの鏡”があるのです。真実を映す、ラーの鏡が・・・。」
王の間に進むと、2人はそこに、ムーンブルク王の魂を感じた。
王の声が聞こえる。
「大切な娘が、呪いをかけられ犬にされたという・・・。おお、口惜しや・・・。」
2人は4つの橋が見える沼地を探すことにした。
森を抜け、山を越えて見つけたその場所は、毒の沼地であった。
王子たちは、ラーの鏡を見つけ出し、急いでムーンペタへと戻った。
もしかして、あの犬は・・・。
さきほどの犬を見つけ、ラーの鏡を向けると、鏡には、美しい王女の顔が映った。
するとその瞬間、鏡は眩いほどの光を放ち、犬は光に包まれて、美しい女性へとその姿を変えた。
「ああ、もとの姿に戻れるなんて!もうずっとあのままかと思いましたわ。」
ムーンブルクの王女は、2人の王子に感謝の言葉を伝えた。
一刻も早く、ハーゴンの野望を阻止しなければ。
こうして、3人の旅が始まった!
以下、感想。
ここからの展開は、“紋章”を集め、ハーゴンがいる“ロンダルキア”へと向かうものなります。
長くなるので、ストーリーは省きたいと思います。
ドラゴンクエスト2は、低評価の人も多いようです。
理由は「ゲームバランスが悪いから」だそうです。
たしかに、洞窟を抜けた先でモンスターが急に強くなるところがあり、全く倒せなくて、何度も全滅させられました。
武器屋へ行ってもお金が足りなくて、何も買えないこともありました。
他にも、レベル上げのために町の周辺をウロウロ、Aボタンをポチポチしているだけの時間があったりして、正直テンポの悪さを感じました。
こうしたことが積み重なると、プレイヤーのモチベーションは下がります。
「もういいや。やーめた!」
と思ってしまうわけですが、じゃあバランスが良くなれば、それで評価は高まったのでしょうか?
僕は、問題はそこじゃないと思いました。
僕が気になったのは、十分なマインドセットがなかったことです。
重要なアイテムを取るため、複雑なダンジョンに挑戦する、それならば、やはりそれに見合うだけのエピソードが必要でしょう。
なぜ無限回廊になっているのか!
どうしてこんなに落とし穴が多いのか!
いったい自分は何時間さまよっているのか!
大切なのは、こうした困難も前向きに受け止め、攻略したいという気持ちになれる【おはなし】なんだと思います。
例えば
「子供達が攫われた!これは助けに行かなければ!」
という、勇者として気合いが入るようなイベント。
または友情などをテーマとした、泣ける展開。
また、細かい部分の補足で言えば、無限回廊でプレイヤーを迷わせるなら、悪い魔導士か何かを登場させ
「ワシの幻術を見破れるかな」
というようなセリフを入れるとか。
(事前に言ってくれれば、心の準備もできますよね。)
それなら難しくても、意欲がそがれることはなかったのかなぁと思います。
ドラクエ2をプレイしていて、「難しくても挑戦したくなる気持ち作り」が大切だということが分かりました。
さて、“シドー”を倒すと、空から声が聞こえてきました。
「破壊の神シドーは滅びました。これで再び平和が訪れることでしょう。私はいつまでも、あなたたちを見守っています・・・。おお、全ての命を司る神よ!私の可愛い子孫たちに栄光あれ!」
この声、ドラクエ1のローラ姫でしょうか。
崩れゆくハーゴンの城。
もうロンダルキアに凶悪なモンスターは現れませんでした。
いくつかの街を過ぎ、ローレシアへと帰還する3人。
そこには、王様が待っていました。
ずっと一列になって歩いていたサマルトリアの王子とムーンブルクの王女が離れ
「君には迷惑かけたけど、お互いよくやったよな!」
「なーに?照れるなんて。アナタらしくないわよ。」
と言いました。
勇者は前に進み出て、王様に話しかけます。
「そなたのような息子をもって、ワシは誇らしいぞ!まことによくやった!」
王様は、自分は引退するから、おまえが次の王になれと言いました。
「いいえ」を選んだら、「わがままを言うな。やってくれるな?」と無限に繰り返してきました(笑)。
ドラクエ1のときも
「ローラもお供しとうございます。」
に対して「いいえ」を選ぶと
「そんな、ひどい・・・。
ローラもお供しとうございます。」
と無限に繰り返してきましたが。
お決まりのパターンなんですね。
あとはエンディング曲が流れて「おしまい」です。
いろいろあったなぁと思い返す幸せな時間。
苦痛だったはずのダンジョンの記憶はどこへやら。
めでたし、めでたし。
今回も、楽しいひと時をありがとうございました。
小学生の頃、ゲームに夢中になっていた時間
あれは人生で、一番贅沢な時間だったのかも・・・