時間に余裕があるクラスで、3回目のマイクロディベートをしました。


1回目のテーマは、生活設計の分野「人は結婚するべきである」か否かでした。


2回目のテーマは、家族の分野「選択的夫婦別姓制度を導入すべき」か否かでした。


3回目のテーマは、保育の分野「親は子どもにゲームの時間制限をすべき」か否かです。

今回は、定義として、「①子どもの年齢は10歳まで ②ゲームだけでなくyoutubeなど、娯楽としての電子機器使用は全て含む ③1日の制限時間は2時間」を加えました。


学習プリントです。

※進行表は、吉田氏「マイクロディベート指導案(略案) 社会と情報」より


1回目のマイクロディベートでは、プリントに、想定される肯定派意見と否定派意見を載せることで、議論をしやすくしました。


2回目は、肯定派、否定派の意見は提示しない代わりに、事前の授業で資料を提示し、さらに、Google classroomに選択的夫婦別姓に関する裁判に関する記事のページを2つ送り、事前に各自、自分の考えを深めさせた上で授業に入りました。


3回目である今回も、事前の授業で扱った資料がそのまま議論に使えるようにしました。


ただしこの資料は、肯定側のみの資料となっています。否定側の意見を考えるため、生徒たちは1人1台タブレットを使いました。


賛成、反対、両方の立論を考えた上で(10分間)で、マイクロディベート開始。


3人ずつのグループを組み、毎回、メンバーの入れ替えを行いながら三回戦行い、肯定、否定、審判、全ての立場を経験させました。


ディベート終了後、試合の結果を聞くと、肯定側が圧勝でした。

しかし、マイクロディベートで議論することで、考えが深まり、同じ肯定でも、生徒の思考に変化がうまれたようです。


生徒たちの感想です。




























賛成派が多数のテーマだったにも関わらず、議論は白熱し、生徒たちの感想からも、その効果が実感できました。


ちなみに、これまで3回のテーマで一番白熱したディベートテーマはどれか尋ねたところ、


1回目のテーマ「人は結婚するべきである」か否かは10人


2回目のテーマ「選択的夫婦別姓制度を導入すべき」か否かは5人


今回のテーマ「親は子どもにゲームの制限をすべき」か否かは18人


半数以上の生徒が、今回のテーマを身近な話題と捉え、議論しやすかったようです。


今回も、「またいつか、別テーマでマイクロディベートをしたいと思いますか?」の質問に、ほぼ全ての生徒が「したい」と回答していました。


これまで、生活設計、家族、保育の分野でマイクロディベートを行ってきましたが、議論することで、様々な考え方に触れることができ、生徒たちが今後の人生で岐路に立った時の思考にも役立つのではないかと考えています。また、最近増えてきた大学入試の小論文の技術向上にもなると思います。


まだまだ試行錯誤の段階ですが、授業の中で、議論すべきテーマに出会ったら、またマイクロディベートしたいと思います。