東京子ども図書館の季刊誌『こどもとしょかん2023夏178』
今号の特集
●昔話を子どもたちに届けること
――「子どもに語る」シリーズを出版して 関谷裕子
・ブックデザインについて 足立秀夫さんに聞く
所属するストーリーテリングの会の午後の勉強会で、
類話の比較をしていた時に、必ずといっていいほど参考図書として取り上げられていた、
こぐま社の「子どもに語る」シリーズ。
東京子ども図書館発行の「おはなしのろうそく」シリーズとともに、
語り手たちがよくテキストにする本です。
「子どもに語る」シリーズは、1990年に刊行の『子どもに語るグリムの昔話①』から始まり、
2013年『子どもに語る日本の神話』で完結されるまで、23冊出版されました。
このシリーズに携わった元編集長の関谷裕子さんが、
シリーズの立ち上げ、その後のシリーズの展開や基本方針、訳者・研究者の選考、編集の様子、等々、
とても詳しく、順を追って話されています。
読んでいて、それぞれの国のおはなしをその言語から訳していること、
そして、熟年のストーリーテラーたちが子どもたちに語りながら文章を整えていったこと、などを改めて知りました。
こういう想いにふれると、テキストに愛情がわき、もっと言葉を大切にしながら覚えていこう
と思います。
さらに、各巻冒頭に短い「はじめに」が、
末尾に「あとがき」と「お話について」が詳しく丁寧に書かれていて、
読み手の理解が深まるようになっています。
「お話について」は、お話を選ぶときや覚えるときには必ず読んでいましたが、
「はじめに」「あとがき」に込められた思いを読んで、発行順に読んでみようと思い立ちました
そこで今日、全てのシリーズ
(残念ながら、「イタリア」「イギリス」は貸出中でなかったのですが)
を読みました。
目次を開くと、「これ、どんなお話だったかな」と、読みふけってしまったので、
たっぷり一日かかりました
楽しい時間でした。
覚えたいお話も見つかりました
ブックデザインの足立秀夫さんのお話も興味深かったです。
額装された表紙原画16点を東京子ども図書館に寄贈されたそうで、12月まで東京子ども図書館ホールにて展示されているそうです。
今回、10月24日(火)の東京子ども図書館で開催される「おとなのためのお話会」に応募しました。
当選したら、原画もしっかり見てきたいです
当たりますように…
クー