このうさぎは、ピーターやうさこちゃんのように有名ではありませんが、
いろんなことを気づかせてくれるうさぎです。
『グレイ・ラビットのおはなし』
(アリソン・アトリー文 マーガレット・テンペスト絵 石井桃子・中川李枝子訳 岩波書店)
グレイ・ラビットは、とても働きものの灰色ウサギです。
一緒に住む、野ウサギのヘアはうぬぼれやで、リスのスキレルはいばりやです。
この三匹(人)が、とても人臭いのです。
ハリネズミ,モグラや物知りのフクロウなど森の仲間たちがたくさん出てきます。
生き物たちが生態系にあった真実で、物語が繰り広げられます。
関係性もきちんと書かれていて、作者の真摯な姿勢が伝わってきます。
大人にとっては、身につまされるようなお話もありますが、子どもたちはスッポリとその世界に入って楽しみます。
行動が言語化されていて、具体的に伝わるからでしょう
テンペストの愛らしい絵が、物語の魅力をさらに伝えてくれる豪華な大型絵本。
絵本というより、幼年童話といっていい文章量です。
是非、読んであげてください。
そして、親子で味わってほしいと思います。
クー