高齢の母が、
「フワフワする。めまいまではいかないんだけど・・・」
と病院へ行ったら、
春の初めの気温差による自律神経の変調によるものだと診断されました。
春本番の陽気だった翌日に冬に逆戻りなんてことは、よくあります。
まさしく、そんな時期の児童文学を読みました。
『荒野にヒバリをさがして』
(アンソニー・マゴーワン作 野口絵美訳 徳間書店)
復活祭のお休みで退屈していたニッキーと兄のケニー。
父親からの提案で、ノース・ヨーク・ムアーズ国立公園にヒバリを見に出かけます。
犬のティナも連れて。
ちょっとしたハイキングのつもりでした。
軽度の発達障害のある兄がふさぎ込みがちだったので、気晴らしに出かけようと思ったのです。
ところが、バスを乗り継いでいくうちにどんどんお天気が悪くなります。
そして、国立公園の遊歩道を歩くうち、季節外れの雪に見舞われ、遭難してしまいます。
兄弟が思いやる気持ち、幼い時に母親が出ていったこと、アルコール中毒を克服した父親、それを援助したジェニーのことなどが、ニッキーの視点で綴られます。
崖から落ちたニッキーは助かるの?
助けを呼びに行ったケニーは大丈夫?
気になって、一気に読んじゃいました。
物語としては、朝家を出てから翌朝までの一日のお話ですが、
たっぷりとした読後感がありました。
エピローグで40年後が綴られていることも影響しているかもしれません。
この作品は、2020年カーネギー賞を受賞したそうです。
復活祭は、イースターともいわれます。
春分の日以降、最初の満月から数えた最初の日曜日に行われる移動祝日です。
ですから、3月下旬から4月中旬くらいなんですね。
今年は4月17日(日)。かなり遅めのイースターです。
クー