こんなに寒いのに、庭の梅が見頃です。
今日は、2月最後の家庭文庫の日。
お天気が良かったせいか、月末だからか、たくさんの訪問がありました
しかも、子どもたちの真剣な声が聴けた日でした。
ちょうど、帰ろうとしていたT君。
ちょっと前に訪問していたS君が今まさしく借りようとしていた
『こんちゅう』(三芳 悌吉 絵 / 矢島 稔 指導 福音館書店)に目がとまりました。
そして、「むし」の本が借りたいと。
家庭文庫のおばちゃんたちは、きっとT君は『こんちゅう』が借りたいのだろうなと思いつつ、虫の絵本を片っ端から差し出します
T君は、「これじゃない!!」とずっと訴えていました。
もうごまかせないと観念して、『こんちゅう』は、先にS君が見つけて借りるので、T君は次に借りようねと言いますが、そんなこと2歳のT君に納得できるはずがありません。
S君のママがどうしたら・・・と思っているのを察して、貸し出しカードに記入して帰っていただくように促しました。
S君のママもすぐにわかってくださいました
スタッフのMちゃんが、おいしそうな『ケーキ』(小西 英子 作 福音館書店)を読んでくれても、唄をうたってくれても、気持ちを収めることができませんでした。
それが、2歳です。全然大丈夫です。ちゃんと自分の意見を押し通せるT君は素晴らしいと思います。
愛されて育っている証拠です
だから、お母さんのもとで自分の想いを押し通せるのです。
T君のお母さんに拍手です
こういう、一冊の絵本をめぐって争いが起こるのは久しぶりでした。
もう中学3年生になっているM君とT君。
とても仲良しなのに、『しゅっぱつしんこう』(山本 忠敬 作 福音館書店)を毎回取り合っていました。
複本を揃えば問題なかったのに、私たちはあえて複本を入れなかった
ふたりが、どう折り合いをつけていくか、知りたかったから・・・。
お母さん方には申し訳なかったですが、子どもたちはちゃんと話せばいつか分かってくれる。そういうぶれない大人たちがいることを知ってほしかったのです。迎合するのではなく
M君とT君はちゃんと折り合いをつけて、交代で借りていったのでした。
このことが、子どもを信じてちゃんと向き合うことの大切さを、教えてくれたのです。
今年は、高校受験。精一杯がんばれ~と文庫のおばちゃんたちは陰ながら応援しています
クー