今月の児童図書研究会愛知支部の新刊案内を書きました。全部で5冊。
先日の 『おひめさまになったワニ』 (ローラ・エイミー・シュリッツさく ブライアン・フロッカえ 中野怜奈やく 福音館書店) がその一冊。
次に紹介するのは、
『ライオンとタカとアリになった男の子』(ノルウェーの昔話 菱木晃子 文 MARUU 絵 BL出版)
ライオンとタカとアリが死んだ馬をどう分けるかで悩んでいたのを、男の子は上手な分け方を教えて解決します。
お礼に男の子はライオンとタカとアリに変身できる力をもらいます。そして、トロルにねらわれているおひめさまを、智慧と変身の術によって、助けるというおはなし。ノルウェーの昔話らしい要素がつまっています。
北欧の児童書や絵本の翻訳で有名な菱木晃子さんが訳され、「あとがき」があります。
ノルウェーのこと、ノルウェーの昔話のこと、そしてこの物語のことについて書かれています。
そこに、「私がこの主人公にひかれるのは」として、「手に入れたふしぎな力を悪用することなく、勇気をもって、たんたんと自分の役目をはたしていく、ひたむきな姿にあります」、とあります。
そうなんです。昔話が伝える力は!!
いろんな昔話がいろんなメッセージを伝えています。
でも、全て、子どもたちに(大人たちにも)、「強く生きて行けよ~!!」と伝えていてくれるのです。
だからこそ、昔話を語っていきたいと思います。
こうやって良い絵本が出版されるのが有り難いです。
クー