ネットで話題になっていた、永田カビさんの「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」をようやく読んだ。

 

心を開けない主人公が、「死んだ方がマシだ」と自分に絶望した時に、突如レズ風俗に行くことを思い立ち、実行するまでの話。

 

「とにかく親に認められたかった」みたいな表現がたくさん出てきたり、「誰でもいいから抱きしめてほしい」みたいな叫びが綴られていたり、なんとなく私が普段考えていることと共通点があるなと思いながら読んでいた。

 

とはいえ、親との関係でうまくいかないことはあったにせよ、私自身は普通に大学生活に適応し、紆余曲折あったものの結婚して子供もいるので、主人公が抱えているようなしんどさに今もがんじがらめになっていて苦しい、という状況ではないのだが。

 

それでも、「性的なことを考えるのにものすごく罪悪感があった」っていうのは高校時代くらいまで強くあったし、「親の期待に応えたい自分が本当の自分を覆い隠して、本当にやりたいことがわからなくなっていた」ってところでは、就職活動でものすごく苦労したし、実際のところ今でも自分のやりたいことは見つかっていないなーと思う。

(ちなみに友人同士で下ネタを言うことには全く罪悪感はなかった。行為することに関しては長らく罪悪感があった、という話)

 

 

永田カビさんは、これから心を開いていく過程にあるんだろうなと思いつつ、個人的には過去のどういう経験なり体験が自己肯定感の低さに繋がったのだろう、というところ。

 

(私自身は、父親が「こうすべき」を押し付けるタイプの人で、それに応えなきゃいけないというプレッシャーが強く、応え続けてしまったがために大人になってもやりたいことが見つからず、自己肯定感が低い人間になってしまったと思っている)

 

この辺は続編なり他の作品で触れられてくるんだろうか。

 

絵柄も可愛かったので、他の作品も読んでみたいと思う。