「劇場版シティーハンター エンジェルダスト」を観に行った後、dアニメで配信中の「劇場版シティーハンター 新宿プライベートアイズ」を観ている。

どうもとても気に入ったようで、繰り返し観ている。


こんなに繰り返し観たアニメは、「うる星やつらビューティフルドリーマー」「機動警察パトレイバーThe Movie」以来じゃないかと思う。

もちろん、もしも出会っていたら、「何度も繰り返し観るアニメ」だったかもしれない作品は、アニメ史上、何本もあるだろう。しかし、ワタシのアニメ歴には、長い空白期間があるので、実際に「アンテナに引っかかってきた作品」は、この3点になると思う。


因みに、「劇場版シティーハンター エンジェルダスト」に関しては、評価・感想を保留する。まだ1回しか観てないから。ワタシはアタマが悪いので、一度ではストーリーの理解も浅く、アラばかり目につくのである。

「新宿プライベートアイズ」も、1回めに観た時には、アラの方が目についた。まさかこんなに、毎日のように観ることになろうとは、思わなかった。


さて、「劇場版シティーハンター 新宿プライベートアイズ」では、何がアラだったか。


声優陣の年齢に関しては、どうしようもない。ならば他の若い声優に切り替えれば、というものでもないからだ。冴羽獠/神谷明をはじめとする、5人のレギュラーキャラクターは、入れ替え不能である。実際、1回めに観た時には、「げ、声が老けてるじゃん」と思ったが、繰り返し観るうちに、そんなのどうでもよくなった。やはり、それぞれのキャラクター「らしさ」をビンビンに醸し出せているのは、固定声優布陣ならではだと思う。


因みに、この「らしさ」というファクターは、とても重要で、「シティーハンター」(及び「エンジェル・ハート」)で、声優陣を固定していることは、その、「らしさ」を貫く上で大いに役立っていると思う。


しかし残念ながら、作画に関しては、「らしさ」はTVシリーズ1stシーズンから、劇場版「プライベートアイズ」まで、貫かれているとはいい難い。


ワタシが、「ナントカならんかったのか〜」と残念に思うのは、なんと主役の冴羽獠の作画である。


↓シティーハンター3の冴羽獠


↓新宿プライベートアイズの冴羽獠


随分と違う。

実はワタシは、神村幸子氏のキャラクターデザインを気に入っていて、「シティーハンター'91」からキャラクターデザイン担当アニメーターが変わってしまったのを残念に思っている。目と髪型が全然違うのである。


まあ、違ったなら違ったで、色男であれば許せたかもしれないが、「新宿プライベートアイズ」の冴羽獠は、チョロチョロと、(色男であるべきシーンであるにも関わらず)色男とは言えないというか、「どうにかならんかったのか」なカットがある。というか、かなりある。せめて、止め絵やアップに関しては、色男な絵を持ってきて欲しいものだ。

アクションシーンは、とても素敵だったし、敵役の御国真司の作画は、ちゃんと色男を貫いていたので、主役の冴羽獠の作画は、繰り返すが、「どうにかならんかったのか〜」である。


それ以外にも、何回見ても「う〜む、=-_-=」な件はいくつかあった。


1番問題だと思うのが、最後に冴羽がMobiusに銃弾を一発撃ち込んで破壊するシーン。

ダメだ、あんな破壊の仕方では。ハードディスクやら基盤やら、部品類もそれぞれ撃ち抜いて、キッチリ破壊しなきゃいけない。

本編では、冴羽が一発の銃弾を撃ち込んで、部品類が飛び散る、散乱する、という描写だが、飛び散る部品類をさらに個別に撃ち抜く、という描写があれば済むことで、なんで一発にこだわったのか、ワタシにはわからない。

因みに、Mobiusを破壊するために冴羽が銃を構えてから、実際に撃つまでの時間がちと長い。間にいろんなセリフが入っているから。セリフそれぞれは、カットできないものだったが、演出的に工夫して、冗長さを回避する方法はなかっただろうか。


次に問題だと思うのは、ラストの進藤亜衣に、「2人の間にだ〜れも入れない最っ高のパートナー」「どうかお幸せに〜」というセリフがあるにも関わらず、劇中、冴羽獠と槇村香の絆の描き込みが少ないことである。必ずしも、量的に多い必要はないのだが、印象的なシーンを幾つか挟んでおかないと、亜衣のセリフが少々、不調和に感じられる。

(この件に関しては、11月4日の記事で、さらに突っ込んで書いた)


最後に一つ。

女性陣のファッションでの、バッグ&リュックサックの扱いに対する配慮が物足りない。

野上冴子ほどのキャリアウーマンが、手ぶらで屋外を移動するとは考え難いし(身分証明書の類も銃も持ち歩かないことになる)、進藤亜衣が御国真司の使いのクルマに乗り込む時、リュックを持っていないのも不自然に映る。

ポケットに何でも入れてしまう男性と違って、女性にとって、カバン類は「機能的に」ファッションの一部である。飾りではなく、絶対考慮すべき小道具である。


あ、もう一つ。槇村香が撮影のために着た、ウエディングドレスも問題である。一体誰がデザインしたんじゃ。

「どうにかならんか」を通り越して、「あかんわ」である。

亜衣ちゃん達があれほど感動するからには、もっと洗練されたデザインでなきゃいけない。撮影時、ヘアスタイルは、あんなにピョンピョンと、癖っ毛のはねた状態ではいけない。


さて、久しぶりに長文を書いた。Twitter(今は正式にはXだが)をやっていると、長文を書く能力が落ちるし、長文を書けない不満も溜まる。

ちょっと溜飲が降りたかな。

さて、寝る前にもう1回「新宿プライベートアイズ」を見ることにしよう。