息子が障害者就労継続支援B型事業所を辞めて9カ月。
その後、一緒に作業を始めたとは言え、
毎日一人で電車に乗って通所し、(精神的に自分より)大人の方たちの中に混じって働いていた頃に比べると、やっぱり緩い
留守番になることも多く、その間一人で作業ができるわけでもないので
タブレットでゲームしたり動画を見たり・・
無認可作業所で毎日作業できる環境にもなかなかできないので、
「それまで、他の事業所に行ってみらん」
と言ってみたのですが
「いや」
と即答。
特別支援学校高等部3年生の時、2回実習に行き
自分で「ここに行く」と決めた事業所。
それから7年通いました。
当時できたばかりの事業所で、スタッフも障害者理解や対応ができているように思いました。
息子は、当時からいらっしゃった女性のスタッフさんだけは認識していて、
(他の方は「男の人」「女の人」‥くらい)
よく居眠りを注意されながらも、頑張って通所していたし「行かない」と言うことはありませんでした。
だけど歳月が経ち、ご結婚され退職されることに
おめでたいことなんだけど、息子にとって唯一の手掛かりだった方が不在になるのは
とっても不安でした。
昨年2月頃から有休消化が増えていくにつれて、息子の朝の様子が変わってきました。
私も仕事があったので、無理やり起こして準備をさせて、先に家を出るのですが
外にまで「オエッ」と息子の苦しそうな声が聞こえてました
帰って息子の背中をさすってやりたい気持ちを振り払って車に乗りました。
毎朝の高速通勤でしたが、後ろ髪を引かれながら「どうか無事に帰って来ていますように」と祈りながら車を飛ばしていました。
そして今年4月、私の離職から間を置かずして「行かない」が始まりました。
本当に起きれなくなってしまって、
初めは「私が家にいるから行きたくないのかな」と思ってましたが
どうにもおかしい。
結局そのまま通所を辞めました
改めて、○○さんが辞めてから、どんな作業してた?
と話していたら
「紙バックの紐付」
「(紐付した紙バックを)10個づつ縛って蝶結びにする」
縛る紐の束とハサミが置いてあって、自分で適当な長さに切って、蝶結びにくくるらしい。
緩かったら、紐を適当な長さに切るところからやり直し。
スタッフは事務作業をしていて支援もなし。
できていないと「まだこれくらいしかできてないのか」と怒鳴られる・・
こんな感じだったらしい(苦手なことばっかりじゃん
)
以前なら、縛る紐はあらかじめ適当な長さに切って準備してありました。
障害者総合支援法の改定もあって書類作成も大変なのかもしれないけど
以前なら、スタッフが利用者と一緒に作業して、注意を受けながらも
その方に合った作業の仕方を模索してくれていました。
そんなところが、私も安心していたんだけど。
5月の話合い時、そのスタッフさんにも会ったけど、妙に息子に馴れ馴れしくしているけど
息子の表情で分かっちゃうんですよね
障害者就労支援事業所の数は増えてきました。
障がいのある方の選択肢が増えたことは嬉しいことです。
でも、工賃アップが叫ばれる中で
スタッフは「効率よくより収入の多い作業」をさせなければいけなくなった。
そんな仕事を開拓することも大変でしょう。
せっかく開拓しても、自社の利用者がこなせる作業とは限らない。
結果、利用者に無理をさせることにもなっているのではないでしょうか?
より高い工賃がほしいと思うのは、障害があってもなくても同じこと。
でも、その思いと作業能力(疲れやすさも)が釣り合わない方がおられるのも事実です。
障がいのある方に、効率や成果だけを求めるのはいかがなものでしょう
もちろん「能力のある障害者」には、相応の仕事と収入があるべきです
でも「できることを精一杯頑張っている障害者」や「通所することが目下の目標になっている障害者」に対して、同じように高い水準を求めるのはどうかと思うんです。
それよりも「一日一日自信をもって作業を続けることができること」の方が大切じゃないのかな
その自信は、彼らの力になりますそして少しずつかもしれないけど、必ずステップアップしていきます
工賃アップのために奔走して下さっているスタッフさんに
「自社の利用者さんのこと(特性,思い,希望‥)をもう一度しっかりと見つめて、個別支援をしていただきたい」と思います。
でもね、介護職に比べて障害者の就労支援員の給与は低いんです。
どうかすると、支援している利用者と同等だったりする(A型事業所)。
これは、国の対策をお願いしたいと思います。