⬇前回のお話はこちら







前回までの話し合いで元彼くんが結婚に対して

「恐怖」を持っていることを知ったひより



結婚することを正解にしていく努力を二人でしよう

提案するも返ってきた答えは……?



「ひよりはなんでそんな自信があるんだ」



ひ「自信なんてない

だけど、選んだ答えを正解にしていく覚悟がある」



「俺は覚悟ができない」



その言葉に息を飲むひより


あぁ、ダメだった

彼は私を選ばないことを選んだ



わかった


たったそれだけの言葉でも

言えば泣き出してしまいそうで

情けなくも黙りこくってしまう



その間に彼は走っている間に見つけた

公園の駐車場に車を停めた



「ひよりのことは好きだし、愛している

性格も合うし、一緒にいて楽だし

エッチの相性もいい

お会計とかも今どきの女性みたいに

奢られて当たり前じゃなくてちゃんと払ってくれるし

まぁ、大きいのは俺だけどな

ちゃんと自立していてすごいと思うし

かわいいし

だけど、俺が覚悟ができないんだ

今すぐにひよりの望む答えは出せない」

 


覚悟以外の全てのピースがハマっていたことに

内心少し驚いていた


彼のルックスなら私よりワンランクもツーランクも

上の美人と付き合えるだろうからだ


それと同時に、それならなぜ?という

怒りと悲しみが混ざったような感情が込み上げてくる



ひ「じゃあ、いつならその答えは出せるの?」



「いつ……覚悟ができたらかな」



ひ「じゃあ、いつ覚悟ができるの?」



「それは分からない」



ひ「元彼くんが子どもを希望しないならそれでもいいよ」



それに対して、何も言わない彼



おもむろにシートベルトを外すと

私の顎を掴み、彼の方へ向けながら

ひよりの方のシートベルトも外した



ひ「やめて、触らないで」



咄嗟に出たのはそんな言葉

大好きな彼の大きな手も

今は触れられたくなかった



つづく