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Aちゃんとの会話で稲妻が走ったひより



曖昧な関係のままキスをした彼が

私との関係をどう考えているのか


会うのは違うと思ったので

LINEで聞いてみることにしました




ひ「元彼くんはさ、私と結婚する気ある?」



「自分が結婚そのものをしたいか分からない」



ひ「なのに、キスしたの?


私が婚活していることを知ってるのに?


それが不誠実だとは思わないの?」



悲しみよりも、怒りが湧いた

婚活中、誰にも触らせなかったくちびるに

汚い口で触れやがって



「いい雰囲気になったら、するだろ」



ひ「なってないけどね


お互いネギ食べて口がネギ臭かったし


キスするタイミングじゃないじゃん」



「なってただろ」



ひ「もう会うか分かんないから、やめておこうと思ったけど

元彼くんはさ、やりもくなの?」



「ひよりの努力が見えたら……有りだとは思ってる


上から目線だけど」



ひ「いや、そうじゃなくて


私と結婚するって言わないことに怒ってるんじゃなくて


言ってることも、やってることも、


やりもくだって言ってるの」



「ひよりがそう思うならそうなんだろうな、ごめん」



ひ「謝ってくれてありがとう


たぶん欠片もそう思ってないんだろうけど、


まぁ、いいわ」



「上から目線なのがむかつく笑」



ひ「仲がよかったあなたを失うのはつらいけど、


元彼くんが結婚する気になって、


そのとき、私が1人だったらまた会おう」



「なんだそれ」



ひ「言葉通りだよ」




そうして、私たちは

袖も触れ合わぬ他人になった



怒りが冷めると涙が出てきた



好きな気持ちがこれ以上大きくなる前に

ちゃんととどめを刺せてよかった



これでいい

これでよかった



いつか心からそう思えるように

がんばらないと