ひよりの実家には
茶室になる和室があるのだが
他の家にはないらしい
茶室になるといっても
離れのようになっているわけでもなく
寝室にしている和室と襖でしきられた一室で
ちょっとした炉と
(上に蓋をすることで一面ただの畳になる)
ちょっとした水屋があって
掛け軸をかける床の間があるというような
ほんとに簡素な茶室である
他の家にはないということを知ったのは
この間参加した婚活パーティーでのこと
話の流れで
「実家に炉がある」というと
「え、お嬢様?!」という反応をされた
「いや、ただの和室で炉があるだけで
お嬢様ではないですよ」
「普通の家に炉はないですよー」
「炉といっても、畳で蓋ができるタイプで
蓋をしてしまえば一面の畳です」
「いや、それでもないよ
お嬢様なんだね」
(いや、だる……
勝手にお嬢様設定しないで欲しいし
イメージの押し付けやめて欲しい)
「そうなんですかね
私自身、特に裕福だと思ったことはないですが
父は公務員でしたし」
「お父さんの時代の公務員はもらってるでしょ」
「うーん、そんなこともないですよ
母が茶道の師範もできる人で、
それで茶室があるのかもしれないですね」
「あぁ、なるほど、それで」
と、彼は納得した様子だった
「お嬢様ではない」と私が言ったのを
彼は謙遜と受け取ったのかもしれないが
発した言葉が事実で
それをそのまま信じて欲しいのに
「いや」って言われると
ほんとうに嫌だ
勝手に私とかけ離れたイメージを創り上げて
(しかも、私かそう思われることを望んでいない)
それでどうこう言ってくるのは
だる絡み以外のなにものでもない
不快だ
だからこの人は未婚なんだろうな、と
思わずにはいられなかった
思い返せば、私も
そういったコミュニケーションを
とったことがあるかもしれない
(特にこれといって思い当たる節はないが
ないとは言いきれない)
それは、話すことかないから
苦肉の策だったのだろうが
相手はそれを不快に思ったかもしれない
自分がそうされて
嫌な思いをしてからしか気付けないの
ほんとにゴミだなと思う
変なところにひどく慎重になるくせに
他の地雷は簡単に踏み抜いていく
自覚あるアスペも
なお、アスペということなのかもしれない
決めつけて話しをされたら嫌だよな
初対面の人との会話って難しい
自分の中で相手のことを
この人はこういう人だって補完してしまえば
話すのは楽になるが
(これは私だけだろうか……)
それはおよそ的はずれになるのだろうし
たぶん自分の中の型にその人を当てはめて
「だろう」で進めていくのは
たぶん他の人がしているような
心地よいコミュニケーションではないのだと思う
嫌な思いはしたが勉強にはなった