数学IAセンター問題1後半解説 | メイブレラン潟さんのブログ

数学IAセンター問題1後半解説

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数学IAのセンター試験の問題を脇に置いて読んでください。
途中の画像は保存して印刷して見ながら読むと良いかもしれません。
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後半は三角形に関してAならばBとか必要十分とかゴダゴダだ。
$メイブレラン潟さんのブログ-p、q、rを満たす三角形
中学でも言われたかもしれんが、図形問題は図を描けよな。
大事なのは正確に描こうとしないってことだ。
極端な話、自分にだけ分かればいいんだよな。問題の条件さえ満たしていれば
さすがに「辺ABの長さが1」を無視するのは良くないが、長さが1だけど3の長さの辺より長く描くのはアリだ。
ようは長さが分かっているという図にすればよくて、ぴったり1の長さにしないといけないって意味じゃないんだ。

あと、図はでっかく描こうな。
関係を(自分に)分かりやすく整理するために描く図だから、小さいと意味ないぞ。

さてと、ここまで長々と書いて悪いが、(1)ではそれは関係ないようだな。
対偶がなんとかと書いてある。対偶って何か知っているかを問う問題だ。
これは言葉の問題だから覚えるしかないぞ。
対偶とは・・・
「→」でつながっている前後を入れ替えて「→」の両辺を否定したものだ。

いま、r→(pまたはq)の対偶を求めろと書いてある。
紫で書いた入れ替えは簡単だな。(pまたはq)→rだ。
問題は水色の否定だ。「→」の左がどうなるかってとこだ。
$メイブレラン潟さんのブログ-pまたはqの否定
これも図にしてみた。この緑色の部分をどう表現するかがポイントだ。

$メイブレラン潟さんのブログ-pの否定とqの否定
否定ってのが分からない人のために図で示すとこういうことだ。文字の上に_をつけただけで上図の色がついているところを表現できる。

$メイブレラン潟さんのブログ-選択肢整理
で、選択肢がそれぞれどこを指しているかを図で示してみた。
2つ上の図と比べてほしい。今は緑色の部分だけでどう表現できるかを知りたいんだ。
4つどこを指しているかを調べたら上から2つめがヒットした。ということで、クには1が入る。

「AまたはB」の否定は「(Aでない)かつ(Bでない)」になる。そんな定理があるが、上の図を見たら明らかだよな。
もちろん、逆もしかりで、「AかつB」の否定は「(Aでない)または(Bでない)」となる。
これ、結構日常でも使うから覚えておくといいぞ。

さて、(2)でいよいよ図形の問題になった。
今度は反例って言葉だ。「はんれい」って読むが、判例でも凡例でもないぞ。まぎらわしいな。
字の意味が示すように、「→」の左側の条件を満たしているのに「→」の右側の条件を満たさない例だ。
例えば「センター試験の問題を解く→大学受験をする人」というものがあったとする。この反例はまさに俺だ。
反例が分かると何が嬉しいかというと、この「センター試験の問題を解く→大学受験をする人」は間違いだと分かる。もちろん、大学受験をする人も中にはいるだろう。だけど「必ず」じゃないって意味だ。

さて、この問題の意図しているところは、(pまたはq)だからといって、必ずrにはならないぞ。じゃあ、それを暴け。ということだ。
$メイブレラン潟さんのブログ-反例探し1
ということで選択肢をまた吟味していく。
まずは0の直角二等辺三角形だ。直角って書いてある時点でqじゃないな。
二等辺三角形だから2つ同じ角がある。だからpは満たさない。
pはややこしいが、3つの内角がすべて異なる。ということだ。この「すべて」が大事だ。つまり、同じものが1つでもあったらいけないことになる。問題はよく読めよ
で、pでもqでもないことが分かったから、「→」の左側すら満たしてない。「出直してこい!」ってことでポイ。
1.や2.は「→」の左側を満たすのでrを考えればいい。すると、1.は45度の角があるので反例になる。これで1つだ。

$メイブレラン潟さんのブログ-反例探し2
3.と4.も見てみよう。どちらも「→」の左側を満たすのでrで勝負だ。
選択肢見れば明らかだよな。だって4.に「45度」って書いてあるし。
つーわけでケ、コは1、4になった。もちろんケに4、コに1をマークしても正解だ。

$メイブレラン潟さんのブログ-必要十分条件
さて、(3)だ。また新しい用語が出た。
必要条件と十分条件について。名前がまぎらわしいから混同している人もいると思う。で、整理してみた。
俺の高校時代の数学の先生が言ってたゴロ合わせだが、「出発十分前」だ。
「出発」というのは主語を指している。主語から矢印が出ているイメージだ。
で、「十分前」というのは十分条件。主語が成り立っている時に主語から出ている矢印の先がなりたてば十分条件だ。必要条件はその逆だ。
今、「rは(pまたはq)であるための・・・」だから「r」が主語だ。つまり、十分条件はr→(pまたはq)。必要条件は(pまたはq)→rだ。

で、必要条件の方はさっきあら探し反例探しして反例が見つかった。ということは成り立たないとズバッといえるわけだ。
じゃあ十分条件の方も反例探ししようか。といいたいところだが、探してみようにも難しくてなかなか探せない。そこで、一番最初にやった対偶を考えてみようって話だ。

対偶ってのはお互い真偽が同じだ。あ、真偽というのは正しいか間違っているかってことだ。
つまり、(pでないかつqでない)→rが正しければr→(pまたはq)も正しい。(pでないかつqでない)→rが間違っていればr→(pまたはq)も間違っている。ってことだ。
$メイブレラン潟さんのブログ-対偶
で、実際に対偶を考えてみた。
「pでない」を考えるときはちょっと注意な。さっきも書いたように問題はよく読め
「すべて」が大事だ。つまり、「すべて違う角でない」ってことで「すべて」同じ角って意味じゃないぞ。
で、あとは国語の問題。言い換えだ。
言い換えした後、「→」の左側を満たす三角形の例を考えてみる。直角二等辺三角形しかないよな。
で、直角二等辺三角形の直角でない角は45度だ。だから「→」の右側も満たす。
だからこの場合は間違っていないので反例は見つからないんだ。そんな場合、探すだけ時間の無駄なのでこうやって別の方法を考える。