今回の公演はこちら
トップスター朝美絢さん、並びに二番手の瀬尾ゆりあさんのお披露目公演
瀬尾さんをまた見れると狂喜乱舞しているタゲさんを引き摺りながらの参戦でございました
そして私はこの公演で、新しく気になる人を見つけ、その人をオペラグラスで追うことになります……
なお、この時の私はまだ「推し」という言葉を使っていませんでした
その組を、あるいはその人を三演目ぶんは見てからでないと、軽々しく使ってはいけない
そう、自分を律していたのです
簡単に壊れるんですけどね!そんな決意は!!!!
一度壊れてからはもうね
各組に推しが生まれること生まれること
そう、その決意が壊れるキッカケとなったのがこの公演で出会ってしまった
「叶ゆうり」さん
今は宙組に在籍なさっているこの方の、雪組最後の公演
それが、これでございました。
・ROBIN THE HERO
12世紀、イングランド
ノッティンガム領主ロクスレイ(叶ゆうりさん)の一人息子ロビン(朝美絢さん)は、父が内応していた罪で投獄され恋人とも引き離されてしまう
しかし、真相を知るロクスレイの部下ウィル(縣千さん)によって助け出されたロビンは、父の敵討ちを心に決め、逃避行を始める
その中でであったシャーウッドの森の義賊たち。彼等に同調したロビン・ロクスレイはやがて
英雄「ロビン・フッド」へと成長していく……
はたしてロビンは、父の仇であるガイ・ギズボーン(瀬尾ゆりあさん)を倒し、恋人を救うことができるのか!?
みなさんよく知る義賊の英雄、ロビンフッドの成り立ちの物語
わかりやすい勧善懲悪ものであり、それぞれの配役のうまさが際立つ演目でございました
・朝美絢さん(ロビン・ロクスレイ)
育ちの良さがにじみ出すお人よしが、復讐を決意するも、どこか憎悪に徹しきれず、やがて民衆の為に動くようになってしまうという巻き込まれ系主人公を好演。端々に滲み出る荒事に向かない性格と、それはそれとして将軍の息子として高い身体能力と技量を持つことの責任を果たしていくところを見事に演じ切りました。君、憎むということに慣れてないね……というのを演技で表現するのは難しいとおもうのですが、軽くやり遂げて居られて。やっぱり95期って全員おっそろしいなぁ……
・瀬尾ゆりあさん(ガイ・ギズボーン)
泥水を啜り、血反吐を吐きながら、ここまで上り詰めた叩き上げの軍人であるガイを熱演。「心底下らねぇことやってんな」という見下した表情から一転してにこやかな笑みを浮かべ振り返る、鬼気迫る表情で「お前に良い暮らしをさせてやれる」と迫る、自嘲気味に「そんな男に、なってしまったんだよ」と力なく吐き捨てるなど、仮面を被った好青年とハングリー精神に満ちた野心溢れる青年の二面性を完璧に演じ切りました。
アルトワ伯の時といい、なんでこう悪役が似合うんでしょうね。そして、レビューの時はめっちゃ良い笑顔を魅せてくれるんですよ。このギャップ、たまりません……
・縣千さん(相棒のウィル)
ロビンの父を慕う、ロビンの相棒を好演。こっちもこっちでロビンに負けず劣らず好青年。ガイの事を憎み切れていないというか、非情になりきれていないというか。倒すべき相手なのに、 ガイ < ロビン という優先順位にしてしまうほどには優しい、あまりにも優しい復讐者を好演。
三番手への昇格もあってどこか吹っ切れたか、演技や表情、歌のキレが増しています。特に、どこか頼りなかった印象の表情がガラリと変わり、キリっとした演技を魅せてくれるように。この組、顔が良すぎる
・オーヴァチュア!
「序曲」を意味するタイトルをもつ、まさしく新生雪組はじまりのレビュー
私はこの中で、とあるジェンヌさんに目を奪われ心を奪われ大変なことになります
そう、上記にある通り
「叶ゆうり」さんです
このレビューのとあるシーンで、叶さんが革ジャンを着て踊るシーンがあるんですよ
まず、革ジャンを着てるのにほかの人(ほかのジェンヌさんは革ジャン着てない)と同じどころかそれよりも凄い切れで踊ってらっしゃてですね
それで目を奪われたわけなんですが
そこから先はレビューの先々でどんどん目に入る目に入る
見れば見るほど、凄いなと思いまして
というより、わかりやすいんです
あ、あれ叶さんだ!!とすぐわかる
顔で、ではなく、後ろ姿、歩き姿や立ち姿でも本当にすぐわかるんです
まず、肩と首と腰の使い方。
完璧に男なんです、所作が。
腰を落として、肩を前後にゆすり腕は脱力して肩に追従。首は座って居らず体の動きに合わせて動く
そして目。顔を下に向け、上目遣いで睨みつける。
で、次のシーンでは、逆に肩と腕は完璧にビタリと止めるキレの良さ。首の動きも大きくメリハリを付けており、スッと腰の重心を落としてそれに合わせて方も首もすとんと落ちる。
かと思えば別のシーンでは半目で後ろに下がり、クワっと見開いて前に出る、しかも良い笑顔で。
首は相変わらず動く動く。むち打ちにならないか不安なくらいに動く動く。
なんといいますか
ここまで自分の顔、身体の優位な点を完璧に把握して演技に落とし込んでいる人はなかなかいないんじゃないのか、と思わされましたね
これがショーの方では厳格な父親役として抑えた演技をなさっていたわけです
ギャップが凄い。これはヤバい。
この後からですね
私が推しという言葉を解禁し、かつ個人個人の演技に超フォーカスして見始めるのは
いままではどちらかというと俯瞰的に全体を見て、ショーやレビューを楽しむスタンスだったのですが……
ここからは引っ掛かった人はガリガリとオペラグラスで追っかけまわして眺めるようになります
そういう意味でも、恐らく私にとっての最初の推しは、「叶ゆうり」さんで間違いないと思います
やっとタゲさんが言っていたことを理解した感じです
「推しはできるものじゃない。推しは落ちるものだ」と。
で、タゲさんに公演後、この方に惹かれたと話したところ
「叶さん? 宙に移籍するよ?」と
よりによって、宙!?というのが率直な当時の感想でした
……そして、その感想は、プリレジェとベイサイドスターで見事打ち砕かれた挙句に宙組の大ファンになって大変なことになってしまうわけなんですが、それはまた別のお話。
なんかレビューの感想というか叶さんへの感想って感じになってしまいましたが
このオーヴァチュア!
一つ不満を上げるとすると
なぜか階段下りの最後のフィナーレの所でクラッシックを使ったってところですかね
せっかく耳に残る良いテーマソングである「オーヴァチュア!」があるにも関わらず、なぜクラシックで階段下りを……?
待ちかねたオーヴァチュアなんだから待ちかねた方を使いなさいよぉ!!!
次の公演は星組公演「阿修羅城の瞳」「エスペラント」
トップスター礼真琴さんの退団公演です
この公演、トップ娘役である舞空瞳さんが前公演で退団した後、トップ娘役就任無しで迎えることになりました
トップ娘役がやる役に配役されたのは、星組二番手「暁千聖」さん
そして、この公演
とにもかくにも、伝説と言っていいほどの完成度を誇る
凄まじく素晴らしいものでありました
そのお話は、またの機会に