これ程に着飾ったものを
野草という二文字で吐き捨てることはできない
寒さに耐えひたすらに待った春が
直ぐそこに来て
燃え尽きるほどに色を濃くした
寒さに焼けた痕跡
必死に陽の光を求めて地面一杯に張った縮れ葉に
青や赤の思いおもいの色を塗りたくり
冬が過ぎて行った
鮮やかな縁取りもやがて薄れ
ひと度温かな風が吹けば
葉脈を流れる液の速度は倍加して
深い緑が全身を覆う
誰ひとり気にもかけないスカンポの冬葉
短い時の流れの証しがまた一つ消えて
もう直ぐ春が来る
撮影地 : 茨城県南部 自宅付近
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