立秋を過ぎると西から巻層雲が現れる
小学生の頃に、この雲の話を父から聞いたことがある
今、空にある雲は“もつれ雲”
これが出ると、しばらく暑い日が続くのだ、と。
飛行機乗りだった父は雲の傍が仕事場だから信頼に足る
それは、熱く私の脳裏に刻み込まれた
私はこの話を思い出しながら、この景色を何度もみてきた
そして、雲のアートな雰囲気も徐々に好きになっていった
翻って、人の世では、もつれることは避けたいもの
その気持ちは、歳を重ねる毎に益々強くなってくる
面倒なことになると感じると雲の様子も穿って観ることに
見た目の綺麗さの陰にある不可思議な印象
だから今も、この雲に対する私の本音は好き嫌いの狭間
撮影地:茨城県 利根町