本日、平成25年3月琴平町議会定例会の開会されました。
小野町長が町政方針は発表しましたので、一部をお知らせします。

町政執行方針に関する基本的な考え方を述べますとともに、
その概要並びに主
要施策についてご説明申し上げ、
議員の皆様をはじめ町民の皆様の町政に
対する深いご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私が琴平町政をお預かりして、早いもので4年目を迎えようとしており
ます。私は、この間一貫して、現在・過去の問題を問わず、情報の開示と
説明責任を果たすことを基本理念とし、常に「町民の目線」「着実なる
前進」をモットーに、多くの皆様のご支援やご協力の下、全力で課題の解
決に取り組んでまいりました。
<中略>
始めに、本町の財政状況についてです。
私が町長に就任した当時、財政
調整基金が底を尽きかけていたことはご存知かと思います。
この危機的財
政構造から脱却するため、効率的な行財政システムの構築を図ることを目
的とした「新・琴平町行財政改革大綱」を策定するとともに、予算編成においては財政規律を最も重視してまいりました。
住民のご理解や議会の皆様のご協力等もあり健全な財政状況を確保で
きつつあり、平成23年度決算においては、地方交付税の増額等により財
政調整基金を一定の水準まで積み上げることが出来ました。今後は住民サ
ービスの向上と町政課題の解決に向けた新規事業や既存事業の拡充のた
めに有効に活用し、町民の皆様への税の還元を念頭に置いた運営に努める
必要があると考えております。
しかしながら、長引く地域経済の低迷による町税の減収など、財政運営
上は憂慮すべき点もあり、平成25年度においても、地域経済の低迷によ
る個人所得の減少や地価の下落等の傾向に加え、少子高齢化による過疎化
の進行を考慮しますと、今後も町税の減収が想定されております。
このような状況を踏まえ、2点目として新年度予算編成にあたっては、
「新・琴平町行財政改革大綱」の基本方針にも記載されてありますように
「最小の経費で最大の効果を挙げる」ために、町民・企業・行政が持って
いる様々な資源を最適に組み合わせ、より安心し信頼できる行政システム
や将来に負担を残さない財政運営の確立を図っていく必要があると考え、
将来にわたり本町が自主的・主体的な地域づくりを進めていくためには、
「入るを量りて出ずるを制す。」という言葉がありますように、まずは、
安定的な自主財源の確保が不可欠であり、あわせてスクラップ・アンド・
ビルドを基本とした行財政改革の一層の推進を図らねばならないと考え
ております。
こうした考えのもと、行財政改革大綱や行財政改革実施計画に基づき、
財政規律の確保を図るため、予算編成時にシーリングを徹底し、歳入・歳
出予算すべてを再検証した中で、財源不足の解消に努めることといたしま
した。
具体的には、歳入におきまして、町税収入を始めとする自主財源の確保
に努め、見込み得るすべての特定財源を計上するとともに、過疎地域自立
促進計画に基づく事業について過疎債を有効活用することとしています。
また、住民の皆様の公平性を確保するため、未収金の発生を未然に防止す
るとともに、回収に全力を挙げるようにしています。
歳出におきましては、昨年の夏期に新年度において取り組む新規事業の
内容等を検討する「サマーレビュー」を実施し、新規事業の財源確保のた
め、人件費や公債費を除く経費について平成24年度当初予算比の一般財
源ベースで2%削減のマイナスシーリングの徹底を図りました。
一方、危機管理の立場から、緊急性を要する道路及び河川改修や老朽化
している学校施設等に対し、効果的かつ計画的な対策が必要であることを
踏まえ、シーリングの枠外で工事費及び修繕費等の増額をしております。
なお、今申し上げました以外の事業については、事業の必要性、費用対
効果、緊急性等の有無などの観点から見直しを行い、真に必要な事業につ
いて、適正な予算額を計上することとしました。
以上のことを踏まえ、3点目としまして平成25年度予算と施策の概要
につきましてご説明いたします。
平成25年度一般会計予算総額は、前年度より966万8千円、率にし
て0.2%減の40億6741万6千円としております。
歳入については、自主財源の根幹をなす町税において税制改正による年
少扶養控除の廃止と固定資産税の減収等により、前年度比0.1%増の9
億9325万9千円を計上し、地方交付税、各種交付金の減少による一般
財源不足を補うために財政調整基金等からの繰り入れを1億6620万
7千円計上しております。
依存財源においては、地方交付税を前年度比2.1%減の14億円とし
ています。また、町債発行額は前年度比10.1%減の3億3510万円
を計上しています。
次に、歳出において性質別の構成比は、義務的経費が48.4%で前年
度比1.8%減の19億6966万円となり、投資的経費は前年度比30.
5%減の9857万2千円、その他の経費が前年度比3.6%増の19億
9918万4千円となっております。
また、特別会計に関しましても、これまでの実績を基に算出し特別会計
合計で前年度比0.4%減の30億0943万1千円としております。
こうした中、中期的展望に立てば近い将来起こるであろう南海トラフを
震源地とした巨大地震等に備えた安心安全の町づくりを推進するため、
災行政無線の整備や役場庁舎の耐震化等に取り組む必要があり、教育環境
の整備という観点からは、老朽化した中学校校舎の建替えや小学校の統廃
合を視野に入れた取り組み、更には人口減少のペースを緩やかにし地域の
活性化を目指す施策の実施等の大型プロジェクトが見込まれることから、
引き続き財政健全化に向けて徹底した行財政改革を推進していく必要が
あります。
次に平成25年度施策の概要について第4次総合計画における基本目
標に基づきご説明いたします。
まず、「みんなで支えあい健やかに暮らせるまちづくり」であります。
全国平均を上回る少子高齢化社会に突入した本町にとって、町民誰もが健
やかに生活するために健康増進計画や食育推進計画、介護保険事業計画等
の各分野における個別計画の見直しを行うとともに、地域福祉計画に基づ
き安心生活創造事業を継続して取り組み生涯にわたって本町で快適に暮
らしていける体制作りに努めます。また、乳幼児医療費助成事業や子ども
医療費助成事業等等を継続して行い、子育て世代の経済的負担の軽減を図
る施策を引き続き実施してまいります。
次に、「安心・安全で住みやすいまちづくり」であります。東南海・南
海地震に備え、住民の皆様へ情報を適切に伝達する仕組みの一つとして
効な防災行政無線を整備するための実施設計を行うとともに、3年連続と
なる総合防災訓練を象郷小学校区において実施することとしています。併
せて自主防災組織等の資機材の助成や活動助成事業も行ってまいります。
老朽化が進む役場庁舎については、災害時の拠点となる施設であるため、
国の緊急経済対策の補正予算を受けて耐震診断を実施することとしてい
ます。また、仲多度南部消防組合において、電波法の改正に伴い整備する
消防救急無線のデジタル化事業を実施します。
更には移住・定住事業の推進による地域の再生や、本町と丸亀市及び周
辺市町が広域連携し、より多くの人が住み続け、また、移り住んでいただ
けるよう、活力ある圏域を構築するための取り組みであります「定住自立
圏構想」を具体的且つ計画的に実行するための取り組み事項の実施に向け
た予算計上や協議をしております。
新年度の新規事業としまして、移住・定住促進するため空き家バンク制
度を導入するなかで、若い人たちが琴平で結婚し居住していただくための
「新婚さんいらっしゃい」事業に取り組みたいと考えております。
次に、「生涯学び学べるまちづくり」であります。
特に明日の次代を担う子どもたちを育成するための学校施設の整備に
よる教育環境の充実を図るため、老朽化した幼稚園、小学校、中学校の修
繕やその調査を行うための管理費を増額します。また、昨年度に実施した
中学校に続き国の緊急経済対策による補正予算を受けて、前倒しして小学
校の空調設備の整備を図るとともに、理科等の教材用備品の整備も行い、
より快適な環境の下で勉学に励めます。また、引き続きスクールソーシャ
ルワーカーを配置し、子どもたちが抱える問題について、相談や助言など
を行える体制を確保するとともに、特別支援教育支援員を各幼稚園、小学
校、中学校に配置し、障害のある子どもたちへの日常生活動作の介助や学
習活動上のサポートなどを行うことで安心安全な学校運営を図っていく
こととしています。
次に、「いきいきと働き、活気に満ちたまちづくり」であります。
本年4月に開催する『第29回四国こんぴら歌舞伎大芝居公演』は、公
演日数等から予算を計上しております。また、平成26年の第30回公演
に向けた準備費も計上しておりますが、30回という節目の公演であるこ
とから、その内容に関しましては、準備費には反映していませんが、全国
に『こんぴら歌舞伎』の名を更に高めていけるよう、こんぴら歌舞伎推進
協議会や関係団体等と協議を重ねながら対応し、歌舞伎を通じた町内の活
性化を目指してまいりたいと考えております。
農業においては、就農者の高齢化や後継者対策として新規就農総合支援
事業等を行い、継続して特産作物の耕作や安定的経営が行えるための取り
組みを実施いたします。また、農業用水の安定供給のために金倉川に設置
しています三田頭首工の改修工事も行います。
なお、新年度から本格的に『地籍調査』が始まるため、調査員を増強し、
地籍調査の推進を図り、調査地域ごとに順次行ってまいります。
次に、「住みたい、住み続けたい快適なまちづくり」として、橋梁の長
寿命化や道路維持修繕を継続して行い、安全な橋梁・道路整備に努めます。
また、過去の集中豪雨において氾濫した地域の改善を行うため、県によ
る買田川の拡幅工事が実施されることに合わせ、河川管理道部分を拡幅し
町道とするための工事を行い、地域住民の利便性を向上させます。なお、
国の経済対策による補正予算を受けて、道路の総点検を実施し計画的な道
路管理を行ってまいります。
<中略>
以上、平成25年度の町政運営に関する方針並びに当初予算案の概要な
どについて申し述べましたが、先行きが不透明なこの時代こそ、行政にお
いては、未来を切り拓く創意と情熱を持って、主体的な変革を持続的に行
っていくことが大切であると思います。また、同時に、私は、本町の住民
力と地域力を信頼し、町民の皆様の声に積極的に耳を傾け、協働のまちづ
くりを進めることが求められているものと考えております。
誰もが住んでよかった、住み続けたいと心から実感できる魅力ある琴平
町の実現に向け、引き続き私の持てる力の限りを尽くし、積極的に取り組
んでまいる所存であります。
何卒、皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます