京都府乙訓郡大山崎町にある重要文化財「聴竹居」(竹中工務店所有/設計:藤井厚二)の茶室が近く解体修理される様です。
大学では、環境・設備の講義をする中で、環境共生型の住宅として「聴竹居」の話しをするのですが、具体的には、
・熱的に内と外の空気層の役割を担う縁側(廊下)のバッファゾーン。
・季節的な太陽高度を配慮し、夏と冬の日射熱を制御する庇。
・季節風(卓越風)を利用したクールチューブ。
・冬期の熱源利用と夏期の排熱をコントロールする小屋裏空間。
・床下から小屋裏まで、空気を動かす縦シャフト。
といった、温熱・湿気を機械の力に頼らずに建築計画で制御することによって、良好な居住環境を成立させた昭和初期のパッシブデザイン住宅となってます。
<バッファゾーン>
<外観>
省エネルギーに関しては、国際的にはCOP25やパリ協定、建築的にも低炭素や省エネ適判など話題に事欠かない今日この頃ではありますが、改めて、地球環境に負荷をかけない建築設計の意識を高めていきたいと思います。
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