カメイケン3つの独演会。身毒丸。
幕が開くと同時にその異様な世界に鳥肌が立った。演出と演者、刺激性のある二つの毒が混ざりあって蠱惑的な猛毒になっていた。そこに不協和な音と歌が重なり、唯一無二な世界を作っていた。
蟻すたいる's。君といつか眠れる日まで。
前に座って観劇してた女子二人がラストシーンで涙していたのが印象的。演者に近い年頃の人の胸に迫るものがあった。お話も起伏に富んでいたよ。
トランク機械シアター。ねじまきロボットα わすれんぼうのつぎはぎ。
一番最初のお話からずっとαの味方だったツギハギ。その彼がもしαの事を忘れてしまったらというお話。問答無用で記憶喪失にさせる、わすれんぼうの存在が恐ろしい。二人の絆を再確認する良いお話でした。悪人になりきれないDrヤブが好き。TGRでホームラン賞とったのが凄く嬉しかったな。
亜魂。ニホヒ ワズラヒ。
忘れてしまった想いの思い出を「匂い」によって思い出させる匂い屋さん。自身は全ての記憶が匂いになって消えていってしまうのがまた儚くて。彼が求めた匂いとは。お話の繋ぎ方、小道具大道具の使い方、役者の呼吸。どれをとっても素晴らしかった。ずっと記憶に残るだろう作品
栗原さんと橋場さんのシーンは思わず喉が詰まったな。足達さんは泣き怒りしてる時が良い。大谷さんは怒ってるときの声が好き。梅津さん、中塚さん、そして忠海さんはしっとり大人の演技でみせてくれた
さっぽろ学生演劇祭。桜田四姉妹、婚活をする。
わかりやすく、突き抜けたストーリーとキャラ立ちした四姉妹を初めとした登場人物のお陰でシンプルに笑って楽しめた。合同祭企画と言うことで様々な大学の人たちが集まった座組なのだけど一体感を感じたのが魅力的だったな。
新井田琴江xモノノケユースケによる二人芝居。バラ色の眼鏡。
前回のがプロト版とすれば今回のは完成版。新井田さんはステージを自由に飛び回っていたし、死んだ男を演じたモノノケさんが蘇る様は見事だった。死より蘇った男が声を搾り出し叫ぶかのように歌う、数え歌が実在する死者復活の言霊と奇妙なシンクロを見せている。
劇団アトリエ。蓑虫の鼓動。
役者が水の上で動くたびに広がる波紋が綺麗だった。ラストの群がるように交わる所がグロテスクで美しくて良かった。孤独を湛えた背中が好き。 役者も客席も緊張感をもって臨んでいて気を抜くところがなかったので見てるだけで疲れた思いがする。作り手の狙いが充分に生かされていたかは分からないが、やりたいことはわかったし、これからも挑んでいって欲しいな。
in the box。そう。
舞踏とピアノと演劇とが心地よく混ざりあっていて、見た目に美しく、心も洗われるよう。一方でお話の筋は昭和の文豪作品のようで個人的に好みの感じでもあった。カッパの国で聞いたピアノの戦慄が頭にまだ残っているよ。処女作とは思えない完成度の高さで今後が楽しみ。
117。原田充子。
稽古場にお邪魔させてもらってみてきた作品。今度の117はガールズオンリー。最初は戸惑うかもしれないが見れば見るほどに面白くなっていく仕組み。時報と共にクルクル変わる原田さんの顔と声は必見。本番は仕組みがもっと分かりやすくなるはずだが、できれば何度も見て欲しい。自分は通し稽古を三回くらい見てようやく全体を把握できた。本公演見たかったなぁ!
妖怪百歌百物語。モノノケユースケ。
妖怪x音楽x演劇(+お酒)がうまくミックスされて新しい物の怪として姿を現したような一時間。とても楽しかったな。ストレートに想いが伝わってきた事や妖怪の本質についての考えが好き。幅広い層の演者が出てたのも良かった。これからもシリーズ化していってほしいな