しかし、痛いからと言って長い間動かさないでいると、筋肉などの組織が伸縮性を失って固くなることで、関節の動きが悪くなり、痛みがより増すことがあります。
トーリでは、肩や膝、足首など関節の痛みの治療の際に、鍼やマッサージ施術と合わせて当該部位の体操によって痛みを軽減する方法を採っています。
運動の説明をすると、「えっ、動かして大丈夫なんですか?」と皆さん一様に驚かれますが、運動後、痛みが改善するのでびっくりなさるようです。
最近頂いた患者さんの声をご紹介します。
「日頃から左肩でバッグ等を持つため、いつも肩関節が凝った状態で、腕を上げたり、回したりするのが痛い状態です。…… 肩関節を30回まわしたら、20回目から楽になり、痛みが“2”までになりました。」
参考までに、運動器痛に対する運動療法の利点について、国際疼痛学会の「世界運動器痛年2009年10月-2010年10月」の抜粋です。
- 運動療法は多くの運動器痛(筋・骨格系の痛み)をもつ病態に対して有効である。ここでいう病態には慢性頚部症候群、骨関節炎、関節リウマチ、繊維筋痛症、筋筋膜性疼痛、慢性腰痛を含む。
- 運動プログラム初期における痛みの急激な変化は、それが悪化もしくは改善のいずれであったとしても、長期的な治療結果を予見するものではない。たとえば運動療法の開始時点において痛みがいくらか増強したとしても運動頻度が増すにつれて痛みは緩和方向へ向かうこともある。
- 正しい指導に基づく運動療法が推奨される。
はり・きゅう・マッサージ taulli (トーリ代官山)
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