20XX年に備えて
アンカーでもきのうニュースで取り上げていた、
大阪府の「津波・高潮ステーション」に行ってきました。
地下鉄「阿波座」駅の7号出口から徒歩1~2分の所にあって、
きょうオープンしたばかりの府の防災教育施設です。
10時開館の30分後に行ったんですが、
お客さんは10~20人くらい。けっこう賑わっていました。
津波や高潮の過去の被害を忘れず、
そして来るべき強い台風の高潮や地震による津波の被害を少なくしようと、
一般市民向けに建てられた施設で、
コンパクトで分かりやすくまとまっていました。
前半分部は「高潮」がテーマ。
発達した台風が接近すると、気圧が低くて海面が持ち上がったり、
風で海水が吹き寄せられて海面が高くなったりして、
沿岸部で大きな浸水や冠水の被害が出ることがあります。
(昭和の3大台風のひとつ、今月でちょうど50年になる「伊勢湾台風」も、
犠牲者の大半が「高潮」によるものでした)
大阪に大きな影響を出した
「室戸台風」「ジェーン台風」「第2室戸台風」の3つについて、
写真や情報を展示している「高潮被害トンネル」が上の写真。圧巻でした。
高潮や津波の際に沿岸部で水防団が閉める
「防潮堤」の現物展示もありました。
頑丈で、大きくて、圧倒される展示物です。
後半部分には「津波」について詳しく展示されています。
ニュースでも映像が放送されていた、
津波災害体験シアター「ダイナキューブ」。
大きなスクリーンや足元からの振動を使って、
津波の恐ろしさを身をもって実感できる、映像施設です。
小さなお子さんだけでなく、大人の僕でも、
津波が実際に押し寄せるシーンには怖さを感じました。
押し寄せる津波の高さを直接体感できるパネル。
こういう簡単なものほど、とても分かりやすくて、
僕たちに怖さを訴えるものがあります。
東南海・南海地震という大地震は、
西日本の南の海ではるか飛鳥・奈良の時代から繰り返し起きているそうです。
そして、いちばん最近が1944年・1946年の「昭和東南海地震」と「昭和南海地震」。
100数十年周期で繰り返し起きているので、
今世紀中に次の地震が起こる可能性が高い地震・津波災害です。
東日本の「東海地震」に至っては、1854年に起こって以来、
もう150年も地震が起こっていなくて、いつ「次」が起きてもおかしくありません。
(気象庁では起こるかもしれない前兆現象を見逃さないよう、24時間監視もしています)
いつか必ず起こる災害に備えることってとても大事だなぁって、
改めて心から実感することのできる施設だと思います。
入館料は無料、だいたい1時間~長くて2時間で回れます。
「備えあれば憂いなし」、「災害は忘れた頃にやってくる」。ぜひお立ち寄りを。
■ 津波・高潮ステーション