グランドスラムからゴールデンスラムへ


スポーツニュースでよく耳にする「グランドスラム」という言葉。

これはテニスや車いすテニスで使われる表現で、四大大会(全豪オープン・全仏オープン・ウィンブルドン・全米オープン)をすべて制覇することを意味します。


たとえば「年間グランドスラム」といえば、1年のうちに4大会すべてで優勝すること。

一方で「生涯グランドスラム」は、現役生活の中で4大会をすべて制覇すれば達成です。

それだけでも十分すごいのですが、さらにその上の概念が存在します。


ゴールデンスラムとは?


それが「ゴールデンスラム」。

グランドスラムに加えて、オリンピックやパラリンピックの金メダルを獲得するというものです。


しかも、同じ年に達成した場合を「年間ゴールデンスラム」と呼びます。

これは本当に奇跡に近い偉業で、女子テニスのシュテフィ・グラフ選手が1988年に成し遂げたのが唯一の例。

彼女の名前が伝説として語り継がれている理由がここにあります。


生涯ゴールデンスラムとは?


一方で、現役生活全体を通して達成した場合は「生涯ゴールデンスラム」と呼ばれます。

つまり、四大大会すべて+オリンピック(またはパラリンピック)の金メダルをキャリアの中で勝ち取った選手のみに与えられる称号です。


例えば、男子テニスのラファエル・ナダル選手や、車いすテニスの国枝慎吾選手、そして今回小田凱人選手がその偉業を成し遂げました。

オリンピック・パラリンピックは4年に一度しかないため、長年トップを維持し続ける力と、運やタイミングも必要。まさに「選ばれし者」だけが辿り着ける境地です。