長男が私を心配して来てくれている。

妹夫婦が遠くから、長男の顔を見に来てくれた。

昼食は、いつもの回転寿司屋さんだ。席に座って、置いてあるタブレットで、私達の注文を長男がした。

 

しばらくして、ネコ顔のロボットが 注文した物を運んで来た。

私「あら、すごいね ロボットが運んで来てくれるんだね。」

 

私達は、ロボットの台にある注文した寿司の皿を取った。

 

長男「あ!この一皿頼んでないのあるよ。」

 

私「間違ったんじゃない?取っておいたら。」

 

長男「うん」

 

ロボットは戻るかと思ったら、台が空のまま 隣の席へ向かった。

 

私「え!空だったよ。さっきの注文してなかったの 隣の席だったんだよ。」

 

長男は慌てて、その寿司皿を隣の席に持っていった。間違えましたと謝って渡して来た。

 

こんな時はロボットさんに聞けなくて困る。

 

長男「あのロボット370万円もするそうだよ。一年間で、人件費が回収出来るんだって。

 

私「へ~そんなにするの 新車一台買えちゃうね。でも、あちこちロボットだらけになったら 便利かも知れないけど、冷たい世界になってしまうね。」

 

最近、そんなお店が増えてレジも自分でしなければならない。

 

私は、よくお店の店員さんに、物を訪ねる。

笑顔の店員さんにいて欲しい私は、

店側の 自分で、全てやって下さいが、冷たく思えるのだ。

ロボットが言うありがとうも 機械的に聞こえて寂しく感じる。

 

 

孫達の所へ行くとアレクサがある。孫達はいつも、アレクサと話をしている。難しい事もアレクサは何でも答えてくれる。

 

昔の様に、場所をとる百科事典など いらない。

今はスピード時代だ。

アレクサは、瞬時に世界の事を何でも答えてくれる。

 

孫「アレクサ 僕のうんちの長さ何センチだ?」

 

アレクサ「わかりません。」

 

私「アハハハハ いくらアレクサでも、それは 分からないわ。」

 

アレクサに、テレビつけて、電気つけて、カーテン閉めてと言うと その通りにしてくれる。

何て、便利なのだろうか。

だけど、その反面、まったく体を動かさないのだ。

 

運動しよう。体をもっと動かそう。頭を使って考えようと健康番組で言っている。

 

これでは、便利だけど体に良くないわ。

やっぱり、健康で長寿と言われる人は、見ていると常に体を動かしている。

このような便利な物は、私のような運動不足の人は使ってはいけないと思った。

 

私の子供時代は、情報をヘリコプターでビラがまかれていた。

そんな時代とは、まるで違う。すっかり変わってしまった。

 

これからどんな世の中になって行くんだろう。

 

どんな風になっても、私はロボットより人がいい。意志が通じる暖かい人の心が、やっぱり安心するし癒されるのだ。

 

 

 

 

 

 

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